「文明国であれば原理原則」のイタリア 「密告」の日本

2013.11.2 
ペット法塾主催でおこなわれた「動物法交流会」に参加しました。ペット法塾は動物を法的に守る活動をしている弁護士などからなる団体です。
http://thepetlaw.web.fc2.com/

当日は、公営住宅での動物飼育に対する圧力について、動物の遺棄・虐待を告訴していくことの重要性について、イタリアの動物保護法など、各地の活動家からの報告がありました。

以下、配布された資料「動物法交流会」より引用しています。
当日の資料のご入用な方は、ペット法塾へ尋ねてみて下さい。
uedalaw@skyblue.ocn.ne.jp(植田法律事務所)

イタリア
イタリアは「愛護動物および飼主のいない犬猫の繁殖防止に関する法」(1991年)で、愛護動物の致死処分を禁じ、野良犬・野良猫の殺処分を放棄した国である。
この繁殖防止法に基づく事業のために、1991年から1998年の間に、国や州が投じた金額は656億円リラ(約45億円)にのぼる。財政難のイタリアは悲鳴を上げながら収容施設建設に取り組んだ。
2001年、当時のイタリア保健大臣は
「犬猫収容施設の管理については、経費節減を第一とすべきではない。あくまでも収容された動物の福祉を最優先し」愛護動物の避妊去勢手術については「社会環境保全のために多大な効果をもたらすことであり、文明国であれば原理原則のはず
と、このように言い切った。

ローマ市の条例
・犬を庭やベランダに置きっぱなしは禁止。家のなかで家族の一員として飼育するべき。
・犬をチェーンにつなぐのは基本的に禁止。どうしてもつなぐ場合は、高さ2mにはった、長さ5m以上の空中ロープに、長さ6m以上のチェーンをつけてつなぐこと。ただし、繋留は1日に8時間を超えてはならない。
・治癒不可能な場合を除き、愛護動物の殺処分はおこなわれない。
捨て犬猫は公的シェルターで終生飼養される。
・子犬や子猫は生後60日以内に親から離すことを禁止する。
(※日本では2013年の法改正で56日と決まった。ただし付則に「2016年までは45日、それ以降は別の法律が制定されるまでの間は49日と読み替える」という、わけのわからない留保事項がついており、「56日」は実効性のないものとなっている)
・野良犬猫の避妊去勢手術代は、自治体が払う
氷の上にロブスターを置くのは虐待。(※オクスフォード大学ベーカー博士は「甲殻類の感覚器官は高度に発達しており、神経系は複雑である」「ロブスターは痛みを感じる」とし、「一般的なロブスターの殺し方『熱湯につける』は2分に及ぶ痛みを引き起こしうる」 としている。
・地域猫は自治体の保護下にある。
・「地域犬」が認められている。ワクチン、避妊去勢手術、マイクロチップ個体識別を済ませ、首輪に鑑札をつけた「自由犬」「地域犬」も存在する。

イタリアの動物実験
2013年7月 動物実験規制法改正
・実験用の犬ネコ猿の繁殖禁止
・麻酔、鎮静剤の使用を義務化する
・ドラッグ、アルコール、タバコ、武器、教育のための動物実験を禁止
・代替法の発展を義務化する
(※EUの動物実験福祉法ではこのような規制はありません。EUの実験動物福祉法は、前文は56条、法律本体は66条、それに具体的数値等を定めた付属書が1~8まであるという重厚なものですが、このEU指令では、麻酔をせずに動物の胸部切開をすることができます。
日本:実験動物のための、拘束力のある法規制ゼロ。)

集合住宅の動物飼育について
イタリアでは2013年6月、集合住宅の動物飼育に関して新たな法律が施行された。
集合住宅で動物を飼う自由は、一切制限できなくなったのである。
また最高裁で、集合住宅の敷地に住み着いた野良猫たちを(医療行為目的以外で)つかまえたり遠ざけたり、移動させることは違法であるという判決がくだされている。

いっぽう日本においては、市営住宅でのペット飼育の禁止を徹底させるための指針が策定されようとしている(2013年 大阪市)
静岡県伊東市では、市営住宅全戸に「飼養中のペットの処分がなされなかった場合は、住宅から強制退去させるとの通告、ペットを飼養している入居者を知っている住民は市担当課まで通報するよう指示する」という地獄のような文書が送付された(2006年)。動物を飼っている人は市の職員の影や電話におびえ、Mさんのように、ネコを飼養していたため生活保護を打ち切られて市営住宅より退去させられ急死した方もいる。
三重県では2010年にペット飼育者を密告させる文書を全戸に配布。通報された入居者宅へ管理業者が訪問し、3ヶ月以内にペットを処分するか退去する旨の誓約書を要求(翌々月、ペット法塾植田弁護士が三重県に申し入れ、住民集会が開かれた)。


文明国であれば原理原則であることが、日本では守られていません。
密告させるなど恥ずかしいことが、まかりとおり、動物の権利も、人の権利もないがしろにされています。


そのほか、ペット法塾のおこなった行政アンケート結果(地域ネコ活動支援型の自治体ほど、殺処分数が減少しているなどの結果が出されています)についての話もありました。
また、二年以上健康や安全を保持することが困難な場所に犬を拘束し、痩せさせ、全身に皮膚炎、膿皮症を発症せしめた虐待について、被疑者不明のまま告訴した事例(2013年)なども掲載されています。
この犬は「鳴かない」「ケージから出られない」「ほふく前進でしか歩けない」「うずくまった状態で用便をすませる」「抱くと硬直する」など繁殖犬と考えられる症状が見られるそうです。
こんなむごいことを許さず、正しく怒り、弾劾していかなければなりません。


上記、「動物法交流会」で配布された資料より引用しています。
当日の資料のご入用な方は、ペット法塾へ尋ねてみて下さい。
uedalaw@skyblue.ocn.ne.jp(植田法律事務所)




vegv
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Comment

ご無沙汰しています。
何時も、貴重な情報を教えて頂き有難うございます!
徳川綱吉の「生類憐れみの法」は人間を苦しめたと習いましたが、私はそう思ってませんでした。今回、詳しい記事を見て事細やかに決められており、現代の私達は見習わないといけませんが、その政治が廃止になった時に動物達は反動で酷い目にあっていないか悲しい気持ちになりました。
ふみふみ体調様。活動ご苦労様です。お身体大丈夫ですか?
  • 2013/11/07 12:28
  • なみ
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Re: ご無沙汰しています。
なみさん、わたしはずっと「悪法」だと思っていました。歴史は強者の歴史になるので、きちんと知ることが必要ですね。生類哀れみのお触れをきちんと読むと、綱吉が人や動物の権利を正しく理解していた人なのだなと、感動します。
体、大丈夫ですよ^^
  • 2013/11/07 15:44
  • 動物の解放
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