豚1頭の値段を知っていますか?

  • Day:2013.07.23 00:13
  • Cat:畜産
3万円だそうです。

先日、養豚場の見学をさせてもらいました。
ストール飼育(妊娠豚用檻)がかわいそう。実態を知りたいので、見学させてほしい」
というと、そういう理由であったにもかかわらず、承知してもらえました。
なぜストールを使わなければならないのか、放牧養豚を行うことがどうしてできないのか、などの質問に丁寧にこたえてくれました。
フリーストールで群飼育すると群れの中に強弱が出て、餌を食べられなくなってしまうものがいること、なによりも数千頭の豚を2、3人で飼育しており、ストールを使わず管理するのが難しいこと。放牧養豚する土地がないこと、放牧養豚すると近隣からの苦情(臭い、汚い)が来ること。現在の養豚場の糞の置き場所にも、とても気をつかっていること。

50年前は、一家に数頭、豚を放し飼いしていたそうです。その豚の飼育理由は肉用ではなく、主に農作物への肥料(糞)のためだったそうです。
しかし肉の消費量が増え、家畜の数が増えるにつれて、現在のような畜産様式になり、そのような放牧の光景は見られなくなったそうです。




メスの豚で繁殖用に選別されたものは人工授精か、オスとの交配が行われます。そして妊娠豚用檻(ストール)へ入れられます。そこで114日間の妊娠期間を過ごし、出産前に次は別の檻(分娩豚用ストール)へ移動されます。そこも狭く、子供を踏み潰さないように母豚と子豚は柵で分けられています(子豚は柵の間から入り込み母豚の乳を吸います)この授乳期間が21日間。その後母豚は次の種付けのために、ほかの繁殖用豚とともにフリーストールに入れられます。そして発情がくると(豚の発情周期は21日間)種付けが行われます。そしてまた妊娠豚用檻(ストール)へ入れられます。
1年で2、3回の出産。これを繰り返し、4、5年でと殺されます。
日本養豚協会に聞いたところ、子供を生み続けた母豚の肉は食肉格付で「等級外」となり、安い安い値段で取引され、スーパーの肉売り場にパッキングされて並べられるようなことはなく、主に加工食品や味付用の豚肉などに使われるそうです。

繁殖用でない豚は、産まれて21日間母豚の乳を吸い、その後フリーストールの中へ移され群飼され、豚舎の中で一生を過ごし、生後半年ほどで出荷、3万円で売買されます。





お互いが思う存分触れ合うことのできない、分娩用ストールの中にいる母豚のゴフゴフという声と、産まれたばかりの子豚のキーキー泣く声が聞こえたので、養豚場の方に「何と言っているのか?」と聞いたところ、子豚は、喧嘩したり不安なときはキーキーと泣くそうです。それに母豚がゴフゴフと何かいうと、子豚は安心しておとなしくなるそうです。

2011.3.15 MSN産経ニュース
大津波で多数の死者が打ち上げられた宮城県岩沼市の海岸近くの集落で、飼い主を失った多数の豚が餌を求めて走り回っており、同市は15日、その一部約20頭を捕獲し「衛生上問題がある」として殺処分した。
市によると、養豚場も津波に遭い、約700頭が濁流にのみ込まれたとみられるが、何頭が生き残ったかは不明。
市農政課の職員は「死んだ豚は埋め、生きている豚は殺処分にせざる得ない」としている。

同じように犬や牛がさまよっていても同じ目にあったでしょうか?
豚を汚いと思っている人もいるかもしれませんが、豚はきれい好きで、寝床から離れた場所で糞をします。この養豚場のフリーストールの中にいる豚たちも、「決まった場所で糞をする」と養豚場の方はいわれ、その場所を示してくれました。また、豚は泥あびが好きで、どろどろになりますが、豚は汗が出るところが鼻しかなく、体が熱を持ちすぎないようにするためには、泥の中に使って体を冷やす必要があるそうです。なぜ水ではいけないのかというと、水はすぐ蒸発して体を冷やす最適な方法といえないからです。
豚舎の中に泥はありません。次の種付けを待つフリーストールの中のメスの豚は、水のみ場の脇のほんの少し泥がたまっている場所へ顔をこすりつけていました。
暑い夏はどんなにか泥浴びがしたいことだろうと思います。

豚の目は人間の目にとても似ています。それを養豚場の方に言うと「豚は体は汚くても、目はすごくきれいだ」と言われていました。





メモ kurisum






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  • 2013/06/26 20:21
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