カリング-不要なものを選別し処分すること

写真は卵を生まないオスの雛がカリングされているところです。
どんどんビニール袋にいれられ、上の雛は生きていますが、下のほうの雛はすでに圧死しています。

採卵養鶏において、卵を生まないオスの雛は殺処分されます。
日本卵業協会の2014年度鶏卵関係資料を見ると、日本では一年間に採卵鶏のメスが約1億出荷されていることが分かります。
http://www.nichirankyo.or.jp/kaiin/kr02.htm

メスとオスが生まれる確率が同じくらいだとすると、殺処分されているオスの雛は一年間に1億くらいということになります。
メスであっても全ての雛が出荷になるわけではありません。足が弱かったり、首が弱かったりするメスの雛もやはり処分されます。そう考えると、殺処分される雛の数はもっと多いかもしれません。

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日本と海外の違い

日本では畜産動物の飼育の問題に関心を持つ人はほとんどいません。
そもそも畜産の現場で何が行われているかを知っている人自体が一握りしかいません。2016年2月にアニマルライツセンターが民間の調査会社に依頼して行った調査(*1)では、麻酔なしでの体の一部の切断や拘束飼育など畜産の実態を知っていると答えた人はたったの8%しかいませんでした。

しかし海外は違います。2014年9月のアメリカの動物虐待防止協会の調査によると、鶏肉について80%のアメリカ人が「人道的に飼育されたかどうかが重要」だと感じているそうです。そして、消費者の心配は、卵や肉のために動物たちがどんな風に飼育されたか、にとどまりません。このオスの殺処分にも目が向けられています。

ユニリーバやHellmann'sのように、孵化前に雌雄を判別する方法などで、この雄の廃棄を終了させることを発表している大企業もいます。(*2)

ドイツでもこのことは問題となっています。

2015年8月19日 18時15分 ニューズウィーク日本版(*3)

ドイツの養鶏場では、毎年4500万羽ものひよこが破砕機で殺されている。育てても卵を産まないオスたちだ。

 クリスチャン・シュミット独食料・農業相はこの"大虐殺"に歯止めをかけたいと考えており、卵がかえる前の性別検査の導入を検討している。オスなら卵のうちに処分できるようにするためだ。「適切な検査手法が利用可能になれば、ひよこを殺すことはもう正当化されなくなる」と、シュミットは声明を出した。

 多くの国で、オスのひよこの殺処分は養鶏業界の慣行となっている。アメリカでは毎年、何億羽ものひよこが殺されているという。

 ドイツは、この慣行を廃止する最初の国になるかもしれない。2013年には西部のノルトライン・ウェストファーレン州政府が殺処分を禁じる条例を制定した。

 条例は結局、ドイツの憲法で保障されている企業の権利を侵害しているとして撤回されたが、シュミットは諦めていない。2017年までに、全国的に禁止したいとしている。シュミットは100万ユーロを用意し、卵段階での性別検査の研究などに資金を投じている。

 ドイツのニワトリには、食肉用と採卵用の2種類がいる。鶏肉となるニワトリは、オスもメスもいわば収穫期まで生き延びるが、採卵用のニワトリは早期に性別判定され、オスはその大半が孵化後すぐにガスで処分されるか、破砕されて他の動物のエサになる。

国際競争上、不利になる?
 卵段階での性別検査は本当の解決にはなっていない、と言う動物愛護団体もある。PETA(動物の倫理的待遇を求める人々)にとっては、ひよこで殺すのも卵で殺すのも変わらない。「一般市民にとっては(孵化前の検査は)より好ましい方法かもしれないが、動物の権利保護の立場から言えばどちらも最悪だ」と、PETAのエドモンド・ヘイファーベックは言う。

 もっとも、現状では卵段階での性別検査のほうがドイツの動物虐待に関する法に準拠しているだろうと、ヘイファーベックは言う。

 ドイツの養鶏業者たちは、新たな検査の導入で近隣諸国との競争が不利になるのではないかと危惧している。業界団体のZDGは、規制強化はドイツではなくEU(欧州連合)が行うべきだと主張している。

「農業相の発案はドイツのリーダーシップを示すものだが、ZDGは欧州全体での解決策を要求する」と、ZDGは声明を出した。「そうでなければ、鶏卵生産は国外に流出してしまうだろう」




*1 【調査名】畜産動物(肉・卵・乳・衣料)に関するアンケート
【調査期間】2016/2/25~2016/2/26
【有効回答数】1,206 【調査設計】 手法:インターネット調査(ネットモニター)
【調査地域】全国 【対象者条件】ネットモニターうち、15以上男女を対象
*2 GobalMeat2014年11月記事「Poultry welfare coming to the fore – but not for all」
http://www.globalmeatnews.com/Industry-Markets/Poultry-welfare-coming-to-the-fore-but-not-for-all/?utm_source=Newsletter_SponsoredSpecial&utm_medium=email&utm_campaign=Newsletter%2BSponsoredSpecial&c=ZlsIu3XzqryQEXyRmo9P0Q%3D%3D
*3 http://news.livedoor.com/article/detail/10487661/

 
バタリーケージの卵を食べたくない!キャンペーン
がはじまっています。
http://save-niwatori.jimdo.com/



kita


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