2015年6月 乳牛の飼育についての、国際基準ができました。

  • Day:2015.07.13 13:09
  • Cat:
OIE(世界動物保健機関)が乳牛の飼育について基準を策定中です。

2014年8月 OIE(世界動物保健機関)が策定中の「乳用牛のアニマルウェルフェアコード」の第二次案について、日本がOIEにコメントを提出。
コメント内容は、以下の部分を全部削除するよう求めるものになっています。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/kijun/wto-sps/pdf/terre_comment_aug_2014_jp.pdf

『乳用牛が、舎内、舎外にかかわらず、繋がれていなければならない
場合には、最低限、横臥し、立ち上がり、自然な姿勢を維持し、ス
ムーズに回転することができるようにするものとする。タイストー
ル牛舎で飼われている牛は、ウェルフェア上の問題を防止するた
め、繋がれない状態で十分な運動ができるようにするものとする。
野外で繋がれている場合には、歩くことができるようにするものと
する。家畜飼養者は、牛が繋がれている場合には、ウェルフェア上
の問題のリスクが高まることを認識しておくものとする』

削除すべきではないのに、どうして削除したのか?と思ったので、農林水産省 消費・安全局消費 国際基準チームに電話しました。
「繋ぎっぱなしで転回できなくてもウェルフェア上問題ないと考えて、全削除したのか?」については「そうではない、守れない基準を作って、OIE基準が形骸化してしまっては意味がないため、守れる基準を作るべきと考えるため」とのこと。
「OIE基準はしょせん理想で拘束力はないのだから、あくまで理想を高く持ってそれに向かっていくことが大事なのではないか?」との問いには「現実にアフリカなどはコードを無視しはじめている。守れるものを作ることが重要」
とのことでした。

しかしそれはおかしいと思います。乳牛の置かれている状況はとても深刻です。糞をするのもご飯を食べるのも寝るのも同じ場所で、日本の乳牛は一生のほとんどを過ごしています。牛も豚も鶏も感受性があり社会的生活を営む、私たちと同じようにかけがえのない命です。短い綱でつながれて、隣の牛と触れ合うことも痒いところをなめてもらうこともできないような状況は、必ず変えていかねばならないものです。
守らない国に守らせるよう、日本は取り組むべきで、アニマルウェルフェア基準を低くすべきではありません。
転回できる飼育をすることは畜産動物への最低限の配慮です。






アニマルライツセンターとPEACEが、このOIEのアニマルウェルフェアコード第二次案への日本からのコメントについて、共同で意見を提出しています。
第一次案の際の日本のコメントが、カウトレーナーの使用と除角の際の麻酔や鎮痛剤の不使用を肯定するものであったため、「カウトレーナーの不使用」「除角の際の麻酔や鎮痛剤の使用」を求める意見を提出されています。
http://www.hopeforanimals.org/animals/milk/00/id=314


2014年8月に提出された第二次案への日本のコメントは、上記URLにあるとおり
・舎飼でのつなぎ飼いを認める
・カウトレーナーの使用を認める
というものになりました。

第二次案への各国の意見をうけて、2014年12月に発表されたOIEの第三次案は、日本からの意見に譲歩したものになっています。
すなわち
・舎飼でのつなぎ飼いを認める
・カウトレーナーの使用を認める
という内容です。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/kijun/wto-sps/oie/pdf/8-2_aw_dairy_cattle.pdf

その後OIEは、2015年5月の総会採択を目指して、加盟国に3回目の意見照会をおこない、

2015年5月24~29日の第83回OIE総会で「アニマルウェルフェアと乳牛生産システム」が採択されました
http://animals-peace.net/farmanimals/oie-aw-dairycattle.html

2015年7月1日 第1回 国際獣疫事務局(OIE)連絡協議会を傍聴したPEACEさんから、採択された「アニマルウェルフェアと乳用牛生産システム」コードをいただきました。
内容は
・つながれている場合は方向転換できなくても良い
・カウトレーナーの使用は容認される
ものとなっています。一方、除角の際の麻酔や鎮痛剤は「常に使用されるもの」という表現になっています。

コードのデータはこちらからダウンロードできます。
http://www.hopeforanimals.org/animals/milk/00/id=314





乳牛がどのように飼育されているのかについて
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-61.html




kitara
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Comment

守れる基準を作るべきって、結局はその方向に向ける予定すらないということだと捉えます。
努力しようともしませんね。
豚のストール飼育も廃止に向かった努力をしない。
動物に関してはアジアは本当に遅れていますね。
国際国、先進国と言われる日本は即戦して進めて行く時代だと思いますね。
全く食べないということではなく、
肉食は今や野蛮に近づいてる時代だと思います。

そして、アフリカを例に出してるとは、
良くないところに基準を近づけたいんですよね。
  • 2014/09/25 14:59
  • わんママ
  • URL
Re: タイトルなし
わんままさん、わたしも、日本は低いレベルに合わせるのではなく、高いレベルに合わせるよう、世界を引っ張っていってほしいと思います。高いレベルといっても、それは動物にとって最低限のレベルに過ぎないと思います
  • 2014/09/30 21:20
  • 動物の解放
  • URL
悪性インフレ(コストプッシュインフレ)をこれ以上悪化させる気か?
政権が自民(じたみ)党によって獲得された時点以降の食料価格上昇率がどれくらいか貴殿らは統計を見たことはあるか?スーパーの食料品売り場に足を運んだことはあるか?
貴殿らはやはり「想像力」が根本的に無い。「俺は鱈腹食っておるぞ、汝臣民飢えて死ね」ってか?単なる所有の客体と、権利主体とを比較して、後者の方が重いと考えるのか?
はっきり記述しよう「動物なんてどうでも良い!」と。
それより「貧乏人の腹を満たすような現実的な手段をここで既出して見せよ」と。
  • 2015/07/15 07:53
  • ただ単純に興味があるだけなのですが。
  • URL
Re: 悪性インフレ(コストプッシュインフレ)をこれ以上悪化させる気か?
その様な考えがある限り、動物への差別がなくならないだけではなく、人の間の差別もなくならないのではないでしょうか?
  • 2015/07/29 22:46
  • 動物の解放
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