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動物実験代替法

動物実験をゼロへ。未来の新薬開発に期待高まる、薬の作用をコンピュータ・シミュレーションする研究
2018/03/16

安全性は担保しつつ、より倫理的な方法へ。

これまで新薬の開発において、ネズミやウサギなどの動物たちが重要な役割を担ってきました。ところがいま、バーチャル技術を活用してこうした動物たちの命を救おうと励む科学者たちがいます。

先日、イギリスの国立動物実験代替法センター(NC3Rs)によって2017年国際アワードに選ばれたのは、オックスフォード大学の研究チーム。生き物の代わりにコンピュータシミュレーションで薬の作用について研究する彼らは、昨年9月にFrontiers in Physiologyで公開された論文で次のような結果を明らかにしています。

実験では、人間の心細胞のコンピュータモデル「Virtual Assay」とよばれるソフトウェアを開発し、数千ものシミュレーションによって62種類の薬と15種類の化合物がどう作用するか調べられました。臨床データと照らし合わせたところ、たとえば不整脈を引き起こす物質は89%の確率で推測できることが実証されました。これは、ウサギの心臓細胞を使った旧来の実験方法では75%の確率であったのと比べても高い精度だとわかります。

論文の筆頭著者であるElisa Passini氏は、ネズミ、ウサギ、モルモット、イヌ、ブタを含め「心毒性を調べるのに、現況ではさまざまな動物を使った前臨床試験が行なわれている」として、このフェーズでは「最低でも年間6万匹以上の動物が使用されている」と、指摘しています。このプロセスを彼らが開発したモデルに置き換えることで研究の初期段階において「科学」という名のもと命を奪われる動物の多くを救えるはずだと考えを示しています。

また同氏は、長らくのあいだ新薬の治験でコンピュータモデルは、有望なツールとして売り込まれることはあってもメジャーになることはなかったと指摘します。今回のソフトウェアは、専門家でなくても簡単に操作できるよう開発されたほか、従来のシステムよりも高精度であるとのこと。たとえば最近の研究では、細胞膜がイオンを通過させる動き方に基づいて9種の心細胞プロファイルを作成し、特定の薬物による不整脈のリスクが高いプロファイルを見つけ出しています。

動物の命を犠牲にすることなく、薬の作用について着実に分析できるならば、心細胞に限らず幅広い領域で活用できることが期待されます。

実際のところ、現時点でアメリカのメルク・アンド・カンパニー、ベルギーのヤンセンファーマのほか、すでに製薬会社4社において新薬開発や安全への取り組みに使用されているといいます。また今後は、このソフトウェアを使用して心臓の収縮や血液の循環に薬がどのように影響するか研究が予定されているほか、現段階で痛みや2型糖尿病といった分野での研究も進められているようです。

【アメリカ】 UL、動物実験に頼らないREACH規則毒性試験を可能にするソフトウェア開発
2017/03/31

UL認証で知られる米認証機関UL(Underwriters Laboratories)は3月13日、環境認証を行う部門UL Environmentが、動物実験を行わずにEUの化学物質ルール「REACH規則」に基づく有害性試験が可能となる新たなソフトウェア「REACHAcross」をリリースした。同種のソフトウェアとしては初めて、人工知能型アルゴリズムの一つ「機械学習」機能を搭載した。

 REACHAcrossには、精度の高い類推(Read-across)を用いた定量的構造活性相関(QSTR)に基づく分析ができることが大きな特徴。通常、新規開発された化学物質をREACH規則のもとで有害性や安全性を試験する際には、動物実験を行い致死量やダメージ量などの計測を行うことが多い。そのため、実験に用いられた動物が死に至ることも多く、動物実験の削減の必要性が指摘されていた。定量的構造活性相関法では、化学物質の構造から薬効を予測し、従来動物実験によって得られた有害反応ポイント「エンドポイント」の反応を推定することができる。またRead-across法を用いることで、過去に試験をしていない化学物質も、試験データのある類似物質から有害性を推察できる。


ゼブラフィッシュに代わる実験動物としてコンピュータ上で再現したゼブラフィッシュの3Dモデルが登場
2017/01/16

小型魚のゼブラフィッシュは年間2000万匹が脊椎動物のモデル実験動物としてさまざまな研究に利用されています。しかし、実験に用いられる動物の数を減らせるのではないかということで、ニューヨーク大学タンドン工科校がコンピュータープログラムの3D空間でゼブラフィッシュの動きを再現する仕組みを開発しました。
研究グループは2015年に最初のゼブラフィッシュの2Dモデルを作成。その後、2017年の段階では速度調整や壁との相互作用、個体ごとの泳ぎ方の違いなどまでが反映された3Dモデルが登場しています。これらの改良により、コンピューター内の「ゼブラフィッシュモデル」を用いて、様々な動物実験が行えるようになるとのこと。
このゼブラフィッシュモデルで前臨床病期の研究を進める予定だと語ったのは、グループの一員であるMaurizio Porfiri氏。ちなみに、ゼブラフィッシュを入れた水槽の大きさと泳ぐスピードについて、研究グループでは相関性があると考えています。もしこれを本物のゼブラフィッシュを使って検証するのであれば、膨大な数のゼブラフィッシュが必要となるところですが、ゼブラフィッシュモデルであればシミュレーション用の計算時間さえかければ数を増やすことは容易です。
ただ、現時点ではまだゼブラフィッシュの動きを「完全再現」しているとはいえず、より正確なモデルを準備しているとのこと。
Porfiri氏は、ゼブラフィッシュモデルを利用することですべての動物実験を代替できるわけではないものの、動物を用いた実験の数は減らせるのではないかと語っています。


ラボ・オン・ア・チップ- 体の部位の働きを再現できるテクノロジー

『医学文献を元に、研究結果を検証すると、人間と動物の結果は大半が不一致だ。人間の病気の研究には人の細胞や組織を使うべきだ。だがそれには反論がある「細胞では体全体を把握できないという意見だ。
その反論への答えは「ラットも犬も猫もサルも、人間のかわりにはならない」ということだ。体全体を把握するためには、まずは人間の細胞を使うべきだ。その次に細胞群、次に臓器の断片を使って、細胞群の相互作用を見る、次の段階が体の部位の働きを再現できる「ラボ オン ア チップ」などのテクノロジーだ。もちろんこれは完璧なやり方ではない。
しかし生物学に100%などというものはない。

”不完全であるが人間のデータを使うか” もしくは”人とは不一致だが「動物の」完全なデータを使うか”のどちらかだ。

わたしは獣医として、同情心のある人間として、倫理的、科学的観点から動物実験に反対する。
動物実験はもっとも醜い行為のひとつだ。
医学史上最大のあやまちだ。
早くそれに気がつけば、動物だけでなく人も救われる。』

(字幕あり)
動物実験に反対する科学者団体Antidote Europeの
アンドレ・メナシュ博士


日本でもチップ上で人体を再現するという方法が開発- チップに人体再現、薬効をチェック 東海大・東大など
2014/10/6

 「東海大学の木村啓志講師と東京大学の藤井輝夫教授らは、薬の効き目や副作用を調べる手のひらサイズの『人体チップ』を開発した。プラスチック製の基板上にヒトの腸や肝臓などの細胞を培養し、腸から吸収した抗がん剤が肝臓で代謝され肺がん患部に到着する様子を再現した。新薬を開発する際に動物実験の代わりになる。5年後を目標に実用化をめざす。」


軍事予算は受けない、動物実験もしない---一部科学者が極度に倫理的な研究スタイルを追求
2015.01.08 

『最近、一部の神経科学者たちが自らの研究成果が軍事転用されるのを恐れ、軍事予算を拒絶し始めたという。彼らは独自に開拓したルートから研究予算をねん出している。また神経科学(脳科学)の研究に不可欠な「動物実験」も非倫理的であるとして拒絶し、元々、癲癇など神経疾患の患者から(恐らくは治療目的で)採取された脳細胞などを使って、基礎研究のための実験を行っているという。
こうした新しい世代の科学者たちはまた、研究の透明性にも心を砕いている。たとえば自分たちが実験で発見した現象や関連データなどを無条件で(恐らくはインターネット上で)公開し、必要とあれば最終結果が出るまでの途中経過さえ公開しているという。
彼らがここまでストイックな研究スタイルを追求する理由は、先端科学の悪用や暴走の可能性が今、かつてないほど現実味を帯び始めているからだという』





メモ Veg
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  • 2014/02/01 13:30
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