引退した競走馬はどうなるのか?2

  • Day:2014.01.15 20:05
  • Cat:
競馬は公営の賭博です。
競馬には、農水省の管轄下にある中央競馬と、地方自治体の管轄下にある地方競馬とがあります。
競馬を引退した馬の多くが、と殺されてしまっていることについて、中央競馬と地方競馬へ問い合わせしました。

2014年1月
全国10の競馬場で行われる中央競馬を主催する日本中央競馬(JRA)に問い合わせ。
問い合わせ窓口
http://www.jra.go.jp/faq/contact.html
050-3536-0066
「引退した競走馬の多くが、と殺されているのは事実か」と聞いたところ、そういったことはあるだろう。しかし引退後どうするかは馬主が決めるため、JRAでは詳細を把握してない、ということでした。一部、競走馬として良い成績を残した馬は、繁殖牝馬(はんしょくひんば:競走馬を生ませるために飼育される牝馬)として生産牧場へ行くこともある、と言われていました。
「馬券の売り上げを、畜産振興(※1)だけではなく、引退後の馬の余生のために充ててほしい」とお願いしたところ、引退馬への助成をおこなっている公益法人へ、JRAからも資金を一部出しているということでした。

公益法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル
引退競走馬の繋養(人が馬を養うこと)への助成だけでなく、引退競走馬に係る情報の提供、血統登録、繁殖登録及び馬名登録並びに登録証明書の交付なども行う団体。競走馬の輸出入数もこちらのサイトで見られます。

公益法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルに、引退した競走馬のうち、どれくらいの数の馬が、と殺されずに繋養(人が馬を養うこと)されているのかを聞きました。
問い合わせ窓口
http://www.jairs.jp/about/kihon.html
03-3434-5315
国からの助成があるのかどうかについては、ゼロだとのことでした。助成金の原資はJRAやNPO団体からのものだそうです。わたしはすべての競走馬にこの助成金をもらう権利があるかと思っていたのですが、そうではなく助成には厳しい条件があることがわかりました。
中央競馬や地方競馬の重賞レース(競馬の中でも目玉となる大きな競争。~杯とか菊花賞とか有馬記念など)で優勝した馬であること
・14歳以上であること
ほか
http://www.meiba.jp/pages/condition

助成金額については、中央競馬の重賞レースで優勝した馬は2万円/月。地方競馬の重賞レースで優勝した馬は1万円/月だということでした。現在200頭ほどの引退馬が繋養されているとのことでした。
引退後に助成金がおりて繋養されている馬の様子は、ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのサイトで見ることができます。
http://www.meiba.jp/
写真や動画もあります。放牧されている馬の写真や動画が多いですが、中には短い綱でつながれたままや建物の中に入れられているだけの動画もあり胸がつまりました。繋ぎっぱなしではなく、放牧もたくさんされているとよいのですが。
毎月1、2万円で引退後の馬の余生を充実させることができるのかどうか、私にはわかりません。

2014年1月
全国に17ケ所ある地方競馬場のひとつに、競走馬について問い合わせをしました。
引退後に繁殖牝馬や、種牡馬(しゅぼば:繁殖用の牡馬)として生産農場で繋養される馬はごく一部、多くはと殺されると言われていました。また一年で7000頭ほどの馬が競走馬として生産されているが(※2)、事故や怪我などで、競走馬として登録されるのは70~80%くらいだろうとのこと。(事故や怪我などで「脱落」した馬はと殺されるのでしょう)
「2歳3歳から走らせて、早く走れなくなると、と殺してしまう、これは使い捨てではないか?」と問うと、必ずしもそうではなく、10~12歳の競走馬もいるということでした。たしかに10歳以上の馬もいますが、登録馬一覧をみてみると、競馬で使われている馬の多くは2~4歳馬です。しかしここまで考えて、若いうちに引退させられ、と殺されるのと、ずっと走り続けさせられるのと、どちらが馬にとってマシなのか、よく分からなくなりました。馬牧場で働いていた方の話では、馬は走ることなど好きではないということです。自ら好んで走ることはなく、日中ゆっくり草を食んだり、休んだりしているそうです。
馬が走るのは捕食者から逃げるときだけでしょう。その馬を、強制的に人を乗せ走らせるために過酷な馴致(乗りならし)がおこなわれるそうです。



2011年には3040頭の馬が、「乗馬用」という名目で競馬から引退しています。
農水省 馬関係資料
これら引退した馬たちの多くが、と殺されているのは間違いありません。
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-29.html
今回電話で話をした競馬に携わるかたたちは、「競走馬として利用され、引退して殺されるとは、あまりにひどい」という立場の私の質問に懇切に答えてくれましたが、皆「競走馬は経済動物」という考えが基本にあります。
「引退後、と殺しないでほしいというなら、牛や豚をと殺することもできないのでは?」と逆に質問もされ、「競走馬」や「畜産動物」である前に、かけがえのない感受性のある命であることを分かってもらうことは、この方たちだけではなく社会に対しても、とても困難だと感じました。


※1 JRA馬券の売り上げのうち75%が当たり馬券の払い戻し、10%が国庫納付金、15%がJRAの運営費にあてられ、国庫納付金のうち75%が畜産振興にあてられています。(日本中央競馬会法で規定)。2011年は2293億の国庫交付金が納められています
http://www.jra.go.jp/company/gyomu/img/2012/g_22_02.pdf
また競馬法では、地方競馬においても、その収益を畜産振興などに充てるようしめされています。

※2 2012年の競走馬生産頭数は6832頭。
http://www.jairs.jp/contents/archives/2013/12.html
この生産頭数については、農水省、地方競馬、中央競馬などが話し合って決定するそうです。


競走馬についての意見方法
http://www.all-creatures.org/ha/wildlife/wildlife.html#keiba

馬利用の詳細
http://www.arcj.info/zoo-circus/detail/keiba.html



引退した競走馬はどうなるのか?肉1



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記事紹介「競争引退場の現実」
競争引退場の現実に関するホットな記事を読んだので紹介します。
華やかな競馬界の裏の闇の深さと大きさに、どうすることもできずただただ茫然とするばかりです。

http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=27750
  • 2014/09/23 07:30
  • samansa
  • URL
  • Edit
Re: 記事紹介「競争引退場の現実」
ありがとうございます。読みました。
  • 2014/09/30 21:54
  • 動物の解放
  • URL
人間は、ホントむごい事をしますね。
  • 2014/12/29 18:41
  • taka
  • URL
  • Edit
Re: タイトルなし
ええ、一人一人は優しいのですが、集団になるとむごいことが起こります
  • 2015/01/03 11:26
  • 動物の解放
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