年末年始は、パブコメを出そう「食育推進基本計画」

  • Day:2015.12.30 16:00
  • Cat:畜産
食育基本法に基づき「食育推進基本計画」が作成されています。
このたび、この「食育推進基本計画」の見直しに当たって、国が国民からの意見を募集しています。

「第3次食育推進基本計画骨子」に関する意見募集について
締め切り 2016年1月8日(金)まで
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095151660&Mode=0
*上記リンク先の「意見募集要項」に意見提出方法や文字数(1000文字以内)などが記載されています。


「第3次食育推進基本計画骨子」には、“動植物の命を尊ぶ機会となるような様々な体験活動や適切な情報発信等を通じて、自然に感謝の念や理解が深まっていくよう配慮した施策を講じる”と書かれています。
しかし妊娠ストールやバタリーケージなどの非人道的な畜産方式に必要なのは感謝の念ではなく、それは「間違っている」と認識させる施策こそが食育だと思います。

アメリカでは、工場型畜産でぎゅうぎゅうに押し込められ劣悪な環境で飼育される動物たちの動画を子供たちに見せて、「これは間違っているやり方だ」と教育する公立の学校もあるそうです。

ぜひ皆様からも、畜産動物に関して、正しい食育が行われるよう意見を届けてください。


アニマルライツセンターから提出した意見
(文字数オーバーのため、各意見ごとに提出)

5ページ

第1 食育の推進に関する施策についての基本的な方針「(4)食の循環や環境を意識した食育の推進 について。

国連食糧農業機関(FAO)は2006年に調査報告書「家畜の長い影」(Livestock’s long shadow) の中で「畜産業はもっとも深刻な環境問題の上位2.3番以内に入る」と発表しています。この研究を踏まえ、畜産物の消費を減らす必要性を啓発し、環境へ配慮する必要がある旨を含めるべきだと考えます。

11ページ

第2 食育の推進の目標に関する事項>2.食育の推進に当たっての目標>(5)中学校における学校給食の実施率を上げる について。

食の多様化にともないベジタリアン、ヴィーガンの子供が増えていること、またアレルギーの子供も増えていることに配慮し、学校給食での選択肢を増やす、または誰もが食べられる給食に変換を図る必要性を追加すべきと考えます。

12ページ

第2 食育の推進の目標に関する事項>2.食育の推進に当たっての目標>(7)栄養バランスに配慮した食生活を実践する国民を増やす について。

この項目には「栄養バランスに配慮した食事を習慣的にとることが必要」と記載されていますが、栄養バランスについて間違った情報提供がなされていることが多々あります。例えば「肉を食べなくてはならない」という誤った知識の提供です。
『現在専門家の間では「多種類の植物性食品をバランスよく摂取すれば、植物性たんぱく質は、たんぱく質の所要量および必要なエネルギー量を満たす」というコンセンサスが得られています。しかしいまだに一般書の中には「菜食主義者の食事では必須アミノ酸が足らない」「ベジタリアンはたんぱく質不足になる」という誤った記載が認められます。』
(『』内 ベジタリアンの医学(蒲原聖可 著 2005年)より引用)

「肉を食べなければならない」と指導する栄養士もいますが、実際には肉を食べずとも、必要な栄養素を摂取することは十分可能であり、健康面からベジタリアンになったスポーツ選手や著名人は少なくありません。2003年、アメリカとカナダの栄養士会が作成したベジタリアン食についてのガイドラインでは、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。

この項目には“「栄養バランスに配慮した食事」とは何か、正しい情報提供を行う”ことを盛り込んでいただきたいと思います。

13ページ

第2 食育の推進の目標に関する事項>2.食育の推進に当たっての目標>(11)農林漁業体験を経験した国民を増やす について。

この項目には“農林漁業体験を経験した国民(世帯)を増やすことを目標とする。”と記載されていますが、体験が、必ずしも正しい情報の取得につながっていない場合があります。例えば日本の一部の学校で行われている「鶏を殺して食べる授業」での飼育方法は、現実に商品として大量生産され市場に出回る鶏とは、その飼育方法が大きく異なっています。この授業では、生徒たちは3ヶ月かけて、1羽1羽を広いスペースで丁寧に育てますが、現実には何万という鶏が建物の中に同時に投入され、1か月半で出荷されています。飼育時の収容密度は16~19羽/㎡*というのが日本の平均です。畜産の「イメージ」を体験するのではなく、現実の畜産についての情報を正しく知ることこそが食育であると思います。

この項目には、“農林漁業体験は「実態を正確に知る」ことにある”ということを、盛り込んでいただきたいと思います。

*2014年調査 http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/index.html

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2.学校、保育所等における食育の推進>第3 食育の総合的な促進に関する事項 について。

「取り組むべき施策」の一つに、「畜産業と環境負荷の問題」を追加していただきたいと思います。現在、地表面積の42%が畜産業(家畜飼育の場所や家畜の飼料生産)に使われおり、国連食糧農業機関(FAO)は2006年に調査報告書「家畜の長い影」(Livestock’s long shadow) の中で「畜産業はもっとも深刻な環境問題の上位2.3番以内に入る」と発表しています。国連環境計画は、環境の維持のためには肉食を減らす必要があるとも言っており、
海外では都市ぐるみで「ミートフリーデー(肉なし日)」に取り組んでいるところもあります。「畜産業と環境負荷の問題」は食育の一環として重要な課題だと考えます。

31ページ

6.食文化の継承のための活動への支援等 >(1)現状と今後の方向性 について。
「戦後は、この食文化を生かし和食の基本形である一汁三菜2 の献立をベースに、 畜産物や乳製品等も取り入れ、主食・主菜・副菜のそろう栄養バランスに優れた 「日本型食生活」が構築され、国民の平均寿命の急上昇にもつながった。 」
とありますが、畜産物や乳製品を取り入れたことにより疾病が上昇したという報告が数多くあります。特に乳製品については日本人の体質に合っていない(乳糖不耐症の保有者95%)という科学的知見が存在します。この文章では「畜産物や乳製品等も取り入れ」たことが「平均寿命の急上昇につながった」と、誤解を招く恐れがあるため、「畜産物や乳製品等も取り入れ」の部分は削除すべきと考えます。

33ページ

7.食品の安全性、栄養その他の食生活に関する調査、研究、情報の提供及び国際交流の推進 について。

この項目には“食生活や健康に関する正しい知識を持ち、自ら食を選択していくことが必要である。”と記載されていますが、自ら食を選択していくためには、その農畜産物がどのような方法で生産・飼育されてきたものか、正しい知識を持つことも欠かせないものと考えます。
また、2014年の調査*では、79.4%の消費者が、「自分が購入する畜産物(肉、卵、牛乳等)が、どのような環境で飼育されたものか知りたい」という傾向にあることが明らかになっており、消費者自身も、情報提供を望んでいることが分かります。
取り組むべき施策として、“農畜産物がどのような環境で生産・飼育されてきたものか正しい情報提供を行うこと”を盛り込んでいただきたいと思います。

*【調査名】畜産動物に関する調査
【実施主体】NPO法人アニマルライツセンター *民間の調査会社に依頼
【調査期間】2014/12/17~2014/12/19
【有効回答数】1,188
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書籍「動物と戦争」2015年初版

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2015年6月撮影(PETA)
軍の契約会社DMIによる、豚を使った兵士の医療実習。外傷手当の訓練と称して、銃弾を浴びせ、ナイフで切り刻み、鉄棒を突き刺し、内臓を引きずり出す。兵士も指導員も始終ジョークを飛ばしていた。
(「動物と戦争」第二章表紙より)

戦争で犠牲になる動物の犠牲と苦しみは人のそれと比較にならないくらい大きい。

154P
「地雷が罪なき人々を殺したり重傷を負わせたりするという話はよく聞くが、動物も同じ運命に苦しんでいる。・・何をかくそう、毎日たった一日のうちに、人間の10~20倍の動物が殺傷されているのだ。作物を育てさせまいと、地雷は農地にまかれることもある。時には牛や羊が地雷撤去の道具として故意にそこへ放たれることもある」

この本には、莫大な利益をもたらす戦争で、動物がどれだけ利用され犠牲になり巻き込まれているかがつぶさに記されている。


・戦争で利用され、PTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しんでいる爆弾探知犬

・「一頭の豚の顔面に9m拳銃で二発、カラシニコムで6発、12ゲージ散弾銃で二発の銃弾を浴びせる実験が詳述されている。豚は15時間生かされていた」2006年ニューヨークタイムズ

・かつて戦力として使われていたゾウ

・イギリス軍の動物実験について。「イギリス軍の動物実験が過去五年の間に倍増した」「サルが炭そ菌にさらされる。豚が全血液の40%を抜き取られ大腸菌を注射される。」(2006年インデペンデント紙)

・ナチスドイツで行われた訓練「士気を高めるため」の訓練「兵士に馴らしたジャーマンシェパードを殺させる」

・2008年ボリビア軍でおこなわれていた「イヌ講座」意識のある犬をナイフで切り付け心臓を摘出する(その後PETAなどの働きで非難が殺到し中止)

・米ソの冷戦の始まりとともに増加したイルカの軍事研究

本書は「動物への暴力」を撤廃しようとする姿勢がなければ、戦争は決してなくならないと訴える。


暴力をなくしたいと本気で願っているなら、遠い国で起こっている戦争を批判するよりも前に、自分自身が不正や暴力に加担しないという選択をしなければならない。
なぜなら「人への暴力」と「動物への暴力」は両方とも構造が全く同じであり、密接に結びついているからだ。


228P
「-そこで私が強調したいのは、もし何かが良い方向に変わるのだとしたら、それは家の中から始まらなければならないということだ。-各人はすべてにおいて今まで以上に倫理的な決定を下していかねばならない、自分たちの食べ物にはじまり、足に履く靴、身に着けるシャツに至るまで。」

236P
「真に戦争に反対しようというのであれば、白人優位主義、資本主義、父権性、およびそれに類する搾取的な経済システム、「正常」の基準、そして種差別主義に対しても積極的に反抗していかなければなるまい。」

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*日本でも軍事研究において動物実験が行われています。


kita

リチャード・ギア

2015年12月のビッグイシュー。
表紙はリチャード・ギア

ホームレスを支援し、
中国によるチベット民族迫害を止めさせるべく行動を起こし、
米国によるイラク侵攻を非難し、
先住民の土地と権利を守る運動をサポートしているリチャード・ギア。

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差別や搾取は、どこであれ、無くしていかなければならないと、彼は知っている。

「地球の管理人としして、私たちは他の生き物たちにやさしく思いやりを持つ責任があります。いま動物が人から受けている残酷さは理解の域を超えている。どうかこの狂気から動物たちを救ってください」リチャード・ギア
As custodians of the planet it is our responsibility to deal with all species with kindness, love and compassion. That these animals suffer through human cruelty is beyond understanding. Please help to stop this madness.
-- Richard Gere

「アニマルライツ運動を見ると気分悪いって?冗談じゃない。と殺場の大量殺戮ほど最悪なものはないよ。」
People get offended by animal rights campaigns. It's ludicrous. It's not as bad as mass animal death in a factory.
-- Richard Gere




引用
http://www.betterworld.net/quotes/animal-quotes.htm

kita

OIE陸生動物衛生規約 第7.5章「動物のと殺」翻訳

  • Day:2015.12.21 12:41
  • Cat:畜産
「動物のと殺」の規約が作られたのは2005年。それ以来日本では翻訳すらされていない状況です。もちろん各と畜場もこの規約の内容を知りません。
しかし読んでもらえばわかりますが、この規約にはと畜場で動物福祉に配慮するには、何をすればいいのか、重要なことが書かれています。
2005年にこの規約がきちんと周知されていれば、あるいはこの規約に基づき国内法を整備していれば、今のような動物への残酷な扱いはなくなっていたかもしれません。

日本のと畜場での問題

と畜場での残酷な行為を廃止してください
http://www.hopeforanimals.org/animals/slaughter/00/id=402
と畜場で水が飲めない動物たち
http://www.hopeforanimals.org/animals/slaughter/00/id=367
http://www.hopeforanimals.org/animals/slaughter/00/id=368
と畜場での動物の扱いについて改善提案書を提出
http://www.hopeforanimals.org/animals/slaughter/00/id=416



第7.5章 動物のと殺
第7.5.1条
一般原則

1. 目的

この勧告は、食用動物が死ぬまでの間(と殺前及びと殺の過程)のウェルフェアを保証する必要性を呼びかけるためのものである。
この勧告は、と殺場でと殺される次の飼育動物に適用される:牛、水牛、バイソン、綿羊、山羊、ラクダ、シカ、馬、豚、ダチョウ目、ウサギ及び家きんである。これら以外の飼育下にある動物やと殺場以外で殺される動物は、その輸送、収容、拘束、と殺が、これらの動物に必要以上のストレスを与えることなく実行されるよう管理されること。本勧告の土台となる原則は、これらの動物にも適用される。

2. 職員

動物の積み下ろし、移動、収容、世話、飼養、拘束、スタンニング及び放血する作業に関わる人は、動物の福祉に重要な役割をする。そのため忍耐強く、思いやりがあり、有能で、この勧告とそれぞれの国の状況に応じた適用について精通した職員が十分な人数がいること。
能力は、公式なトレーニングや実践で習得されるかもしれない。この能力は、監督当局から、もしくは監督当局より認定された独立機関の証明書を通して保証されること。
と殺場の管理と獣医サービスは、と殺場の職員が有能で、動物福祉の原則にのっとってその業務を遂行することで確保される。

3. 動物の行動

動物を扱う人は、畜産動物を扱い移動する能力と経験を持ち、動物の行動パターンと業務を遂行するのに必要な根本原則を理解していること。
個々の動物もしくは集団の動物の行動は、品種や、性別、気質及び年齢や飼育のされ方や扱われ方によってさまざまだ。これらの違いにかかわらず、以下の行動パターンは、飼育動物ではある程度までいつも存在することから、動物の取り扱いや移動の際に、考慮すること。
ほとんどの飼育動物は、集団の中にいて、本能でリーダーに従う。
集団の状況でお互いに傷つけあいそうな動物は、と殺場で一緒にしないこと。
施設は、動物が個体空間のコントロールができるよう設計されること。
飼育動物は、人が一定の距離よりも近づいた時は逃避しようとする。この距離は、フライトゾーン(*動物が侵入されたときに脅威を感じる範囲)とされ、種や同種であっても個体ごとに多様であり、いままでの人との接触によって決まる。人に近接して飼育され慣れた動物のフライトゾーンは小さい、一方、放牧や広い範囲で飼育された動物のフライトゾーンは1メートルから数メートルまで異なるかもしれない。動物をパニックに陥らせ、攻撃や逃走につながることもあるため、動物を扱う人はフライトゾーンに突然の侵入をしないこと。
動物の飼育者は、point of balance(*通常動物の肩の中心に位置し動物の広角視覚によって決定される)を活用すること。動物を前に移動するためには、point of balanceの後ろにたち、後ろに移動させる時にはpoint of balanceの前に立つと良い。
飼育動物は、広角の視野を持っているが、両眼視できる範囲は限られており、奥行認識(*3D、物体との距離感)能力は低い。このことは、横と背後の動きを認識することはできるが、距離を測ることができるのはまっすぐ前方のみだということを意味している。
ほとんどの飼育動物は、臭いに対して非常に敏感な感覚を持っており、と畜場の臭いに対しては様々な形で反応する。臭いはネガティブな反応や恐怖を引き起こす原因となるため、動物を管理する時には、考慮すること。
家畜の動物は、人よりもずっと広い範囲の周波数の音を聞き取ることができ、高周波数に対する感受性が強い。継続的な大きな騒音や突然の騒音におびえる傾向があり、それがパニックの原因となるかもしれない。動物を取り扱う場合には、そのような騒音に対する感受性を考慮すること。

4. 混乱を引き起こすものと、その除去

動物をひるませたり後戻りさせたり立ち止まらせる原因となるかもしれないものは、新しい施設からは除いて設計され、既存の施設からは取り除くこと。以下の例は、一般的に混乱を引き起こすものと、その除去の方法である。

a) 光沢のある金属や濡れた床の反射 - 照明を取り除くか、採光を変更する
b) シュート、通路、スタニングボックスや拘束コンベアーへ続く暗い入口 - 間接照明で照らす(近づいてくる動物の目をダイレクトに照らす照明や明瞭なコントラストのある照明ではないもの)
c) 動物の目に入る動く人や進行先にある設備 - シュートや通路に強固な横壁や目隠し壁の設置
d) 行き止まり - 可能ならば通路を曲げる、もしくは錯視を作って「行き止まり」に見えないようにする。
e) シュートやフェンスにかかった鎖やゆらゆらした物体 - 除去する
f) 拘束コンベアーの入り口にある、不規則で一様ではない床、突然の段差のある床 - 一定に連続していない床を避ける、もしくは拘束機の下に、固くて一定して継続した床であると錯覚させるための疑似床を導入する。
g)空気圧機器からの吹き出し音 - サイレンサーの導入、もしくは油圧式の使用、もしくはフレキシブルホースを使用した高圧力の外への排出。
h) 金属のうるさい反響音や大きな音 - 金属の接触を減らすために門や装置にゴム製のものを導入する
i) 動物の顔に吹き付けるエアカーテンやファンからの空気 - 向きを変えるか、装置の位置を変える。

フライトゾーンの例(牛)
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牛を前進させる場合の動物を扱う人の移動パターン
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第7.5.2条
動物の移動及び取り扱い

1. 総論

各と畜場は、動物福祉(アニマルウェルフェア)のためのプランを持つこと。このプランの目的は、彼らが殺されるまでのすべてのステージにおいて、良いレベルの動物福祉を維持することである。このプランは、動物福祉が、関連する指標に基づき適切に実行されるのを確保するため、それぞれのステップにおける操作手順基準を含むこと。このプランには、電源喪失や、その他動物福祉に悪い影響をもたらす可能性のあるリスク事象に対して具体的な対策も含むこと。
動物は、動物の健康と福祉への悪影響を最小限に抑える方法で、OIE勧告「the transportation of animals」 (Chapters 7.2. and 7.3.)に従って輸送されること。
以下の原則は、動物をトラックから下し、収容所への移動、収容所からと殺場にいたるまでの過程に適用される。

a) 動物の福祉と健康の問題について、彼らの到着時に、状態が評価されること。
b) 怪我や病気で、緊急のと殺が必要な動物は、OIEの勧告に従い、人道的に、遅滞なく殺処分されること。
c) 転倒や滑って怪我することを最小限にするために、動物自身がいつも歩く速度よりも速い速度で歩くことを強制されるべきではない。動物の移動のさせ方や施設の改善をすべきかどうかの評価に、動物の転倒や滑りの出現率の数値式スコアリングが使われる時は、成績の基準を定めること。有能な動物取扱者がいて、適切にデザイン、建築された施設では、99パーセントの動物が、転倒することなく移動することが可能である。
d) と殺される動物に、他の動物の上を乗り越えて歩くことを強制しないこと。
e) 動物は、危害や苦悩や怪我することの無い方法で取り扱われること。どのような状況においても、動物を扱う人は、動物を移動するために、動物の尾を砕いたり壊したり、目をつかんだり、耳を引っ張る等の暴力行為に訴えないこと。動物を扱う人は、有害な物や刺激物質を、特に目、口、耳、生殖部分や、腹部等の敏感な場所に、決して使わないこと。動物を放り投げたり投げ落としたり、尾、頭、角、耳、肢、毛、羽根等の体の一部をつかんで引きずったり持ち上げたりすることは許可されない。小動物を手で持ち上げるのは許容される。
f) 追い立て道具やその他の補助道具を使用する場合は、以下の原則が適用されること。

i) 動く場所がほとんど、もしくはまったくない動物は、動きを強要する追い立て道具やその他の補助道具や肉体的暴力を受けないこと。電気式追い立て道具や刺し棒は、非常時のみ使用し、動物を移動するため日常的に使用しないこと。その使用は、動物の移動を補助する必要があり、動物の移動先に空間があるときのみ限定的に使われること。追い立て道具やその他の補助道具は、その動物が応答せず移動しない時には、繰り返し使用しないこと。そのような時は、何か物理的もしくはその他の障害が、動物の移動を妨げていないかどうか調査すること。
ii) そのような装置の使用は、豚と大反芻動物の体の後部への充電式駆り立て器具の使用に限定され、目、口、耳、生殖部分や、腹部等の敏感な場所には使用しないこと。そのような道具は、何歳の馬、羊、山羊に対しても、また仔牛、仔豚に対しても、使用しないこと。
iii) 有益で、許容される追い立て道具には、パネル、旗、プラスチックパドル、フラッパー(皮又は粗布の付属した短いストラップのある長いステッキ)、プラスチック袋及び金属製のラトル(*ガラガラ鳴らすもの)がある。これらは、不当なストレス無しで動物の移動を指示する方法として使用すること。
iv) 痛みを伴う手順(鞭打ち、蹴る、尻尾捻り、鼻をつかんで引っ張る、目、耳又は外部生殖器の圧迫を含む)又は痛み及び苦痛を与える追い立て道具やその他の補助道具(大きい棒、先端が鋭利な棒、付いた杖、長い金属の配管、フェンシングワイヤー、重い皮ベルト等)の使用は、動物の移動に使わないこと。

v) 移動させるために、動物に対して過剰な叫び声を上げたり、大きな騒音(例えば、鞭打ち音)をたてないこと。そのような行為は、動物を動揺させ、密集又は転倒につながる。
vi) 動物は、痛みや苦悩や肉体的ダメージ(例えば、打ち身、骨折、脱臼)を避ける方法で、つかまれたり持ち上げられること。 四足動物の場合には、人による手動での持ち上げは、若い動物か小型種に限定されるものとし、その種にとって適切なやり方で行われること。痛みや苦悩の原因となる毛、羽根、足部、首、耳、尾、頭、角、肢のみで動物をつかんだり持ち上げりする行為は、動物福祉や人の安全が損なわれる緊急事態以外は、許可されない。
vii) 意識のある動物は、投げられたり、引きずられたり、落とされたりしないこと。

g) 実績基準が、そのような道具の使用を評価するために定められること。出現率の数値式スコアリングは、と殺場のある地点で、動物を移動させる時に電気機器を使った割合と、動物が滑ったり転倒した割合を測定するために使うこともできる。滑りやすい床のような動物福祉を損ねるリスクは、直ちに調査され、問題を取り除くため、欠陥を修正すること。方法の評価に加えて、結果の評価(例えば打撲傷、病変、行動、死亡等)を、動物の福祉のレベルを監視するために使用すること。

2. 家きんへの特別な配慮

輸送ケース内の飼養密度は、コンテナ内の種特有の温度の快適さ維持するために、気候の状態に合わせて、最適化されること。
身体の一部が運搬ケースにひっかかり、脱臼や骨折に繋がるのを防止するため、運搬車に積んだり降ろしたりする間は、特に配慮が必要である。このような傷は動物福祉と肉質にも悪影響がある。
生きた鳥を傾けることになるモジュール方式のシステムでは、良好な動物福祉が維持されない。このシステムを使用する場合には、鳥が1メートルを超える高さからお互いの上に投げ落とされたり投げ捨てられるのではなく、輸送システムから鳥が容易に滑り降りる機能が導入されること。
鳥は、劣悪に設計、建造若しくは整備された輸送システムの網目や穴にはまり込み、翼や爪が挟まってしまう場合がある。そのような状況下では、鳥を運搬車から下している操作員は、挟まった鳥を優しく取り外すこと。
モジュール方式システムの引き出しとケースは、鳥の傷つくのを防ぐために注意深く積み重ね及び積み下ろしされること。
すべての鳥に、互いの上に乗ることなく同時に横たわることができる十分なスペースが与えられること。
骨折や脱臼した鳥は、と殺のためのシャックルに掛けられる前に、苦痛を与えることなく殺処分されること。
骨折や脱臼して食鳥処理場に到着した家きんの数は、検証可能な方法で記録すること。家きんの場合、羽根が骨折又は脱臼した鶏の割合は、1パーセント未満を目標とし、2パーセントを超えないこと(研究中)。

3. コンテナで運搬された動物についての規定

a) 動物が運搬されるコンテナは、投げたり、落としたり、ひっくり返したりしないよう配慮されること。可能なら、機械で積み込まれたり積み下ろされたりする間は水平に保ち、換気が確保されるよう積み重ねること。コンテナにマークを示して(*上下など)、どんな場合であっても、横に寝かさず移動又は保管すること。
b) 穴が開いていたり、不安定な底のコンテナで輸送される動物は、怪我を避けるために、特別な配慮を払って積み下ろしすること。動物は、必要に応じて、コンテナから個々に積み下ろされること。
c) コンテナで運搬された動物は、可能な限り早くと殺すること。と殺場所まで直接運ばれない哺乳動物やダチョウ目の鳥は、常時、適切な施設から飲用水が供給されること。と殺のための家きんの輸送は、12時間を超えて水が飲めないということの無いよう計画されること。到着後12時間未満の間にと殺されない動物は、給餌され、その後も、適切な間隔で、適度な量の餌を与えること。

4. 動物の拘束や保定のための規定

a)スタニング有、もしくはスタニング無しのと殺の保定の際、動物福祉を維持するために、以下のものがある。
i) 滑らない床の設置
ii) 動物のもがきや叫びに繋がる過度な重圧のある保定の回避
iii) 空気の噴出し音及び金属音の騒音を軽減するよう設計された設備
iv) 動物を傷つける鋭利な角を保定設備から除去する
v) 保定装置を急に動かさない

b)以下の保定方法は、深刻な痛みとストレスをもたらすことから、意識のある動物には使用しないこと。
i) 足部又は肢を持って動物(家きんを除く)を吊るす又は持ち上げること。
ii)スタニング機器の不適切な使用
iii) 動物の肢又は足部だけを、器具で保定すること(家きん及びダチョウで使われるシャックルを除く)
iv) 動物を動けなくさせることを目的とした肢の骨折、肢の腱の切断又は目つぶし
v) 動物を動けなくすることを目的とするプンティーヤ(釘の一種)、短剣等を用いた脊髄の切断及び、電流の使用(と殺の時のスタニングを除く)

第7.5.3条
収容所の設計及び建築

1. 総論

収容所は、そのと殺場の一定時間内の処理量に関係する適切な数の動物を保持できるよう、動物福祉を損なわないようにデザイン及び建築されること。
動物に対し怪我や不要なストレスを与えることなく、可能な限り円滑で効率的な運営するために、収容所はフライトゾーンに不必要に侵入することなく、動物特有の習性を利用して、必要な方向へ自由に動物を移動できるよう設計及び建設されるものとする。
以下の勧告が、これを達成するのに役立つことがある。

2. 収容所のデザイン

a) 収容所は、通り抜けるための急な曲がり角を最小限に抑え、積み下ろしからと畜場所までの動物の流れを一つにできるよう設計されるものとする。
b) 赤肉のと畜場では、ペンや通路は、いつでも動物の検査が可能で、必要な時は、病気又は怪我した動物を移動することができるよう配置されること。移動された動物には、個別の適切な収容設備が提供されること。
c) 安全を理由に拘束される場合(手に負えない雄牛など)を除き、動物は立ち上がり及び横臥し、ペンに入れられる場合には、方向転換ができること。手に負えない動物は、福祉上の問題を避けるため、と殺場に到着後できるだけ早くと殺すること。収容所は、収容する予定の動物数に対し、十分な収容量を持っていること。飲水は、動物がいつでも摂取でき、その提供方法は、収容される動物に適切なものにすること。飼槽は、糞による汚染のリスクを最小限に抑え、動物に打撲や怪我のリスクがなく、動物の動きを妨げないようデザイン、設置されること。
d) 収容ペンは、可能な限り多くの動物が起立し、壁にもたれて横たわることができるようにデザインすること。飼槽が備えられる場合は、すべての動物が食べることができる十分な量と給餌スペースを設けること。飼槽は、動物の動きを妨げないこと。
e) つなぎ縄や個別のストールが利用される場合には、動物が立ち、横になることができ、必要な時に飼料や水を摂取することができ、動物に怪我や苦痛をもたらさないようデザインすること。
f) 通路や誘導路は、動物種に応じて一貫した曲線もしくは直線を描くものとする。通路及び誘導路は、側壁を設けること。ただし、二重通路の場合には、間仕切りは、隣同士の動物がお互いを見ることができるものとすること。豚及び羊の場合には、通路は、可能な限り長く、2頭以上の動物が並んで歩くのに十分な幅があること。これは、通路の幅が狭くなる場所で、動物の過剰な集群を防止する目的で行われる。
g) 動物を取り扱う人は、動物が侵入者に対して旋回する自然な傾向を生かして、誘導路及び通路に沿って、曲線の半径の内側に立つこと。一方通行扉を使用する場合は、打撲傷を防止するデザインにすること。誘導路は、水平にすること。もし傾斜がある場合には、動物が怪我することなく自由に移動できるよう建設されること。
h) 高い処理能力を持つと畜場では、スタニング・と殺場への動物の供給を確保し、動物を扱う人が、収容ペンから動物を急き立てるのを防止するために、収容ペンと、スタニング・と殺場までの誘導路の間に、水平な床面と横壁を備えた待機ペンが設置されること。待機ペンは、できれば円形にし、いかなる場合でも、動物が挟まったり踏みつけられることがないようにデザインすること。
i) 乗り物と積み下ろし場の間に、段差や隙間がある場合には、動物の積み込みや積み下ろしの時に傾斜路や昇降機を利用すること。積み下ろしの傾斜路は、動物を水平もしくは可能なだけ最小の傾斜度で乗り物から積み下ろしできるようデザイン及び建築されること。側壁は、動物の逃避や転落を防止するために利用できる。傾斜路は、排水性に優れ、安全な足掛かりがあり、苦痛や怪我を引き起こすことなく動物を容易に移動するために調節可能なものとすること。

3. 収容所の建築

a) 収容所は、コンクリートや腐食防止が施された金属のような強固で耐久性のある資材を使用して、不利な気候状況に備えて建築、整備されること。表面は、清掃が簡単にできるものであること。動物に怪我をさせる鋭利な角や突起はないものとすること。
b) 床は、排水性に優れ、滑らないものにすること。床は、動物の足部を怪我させないものにすること。床は、必要に応じて、断熱、又は適切な藁などを敷くこと。排水用口が、ペンや通路の端で、動物が通らない場所に設置されること。床、壁や扉の、色やパターンや質感又は生地の不連続性又は変化であって、動物の動きの急停止を引き起こすことがあるため避けること。
c) 収容所は、適切に照明されること。ただし、強烈な照明や影は、動物を驚かし、その動きに影響するため、避けるよう配慮すること。動物は暗い場所から明るい場所へ躊躇なく移動するという事実があり、適宜調節可能な照明を設置することによって、この事実を活用することができる。
d) 収容所は、廃棄ガス(アンモニア等)が滞留しないようにするとともに動物の頭の高さまでの通風を最小限に抑えるような、適切な換気がなされるものとする。気候状況や収容予定の動物数の変域に対応できる換気にすること。
e) 騒々しい油圧式や空圧式設備の利用を避ける、詰め物を使って金属設備を覆う、動物が収容・と殺される場所へ騒音が伝播するのを最小限に抑える等により、過剰な騒音、不安にさせるような騒音から動物を保護するための配慮をすること。
f) 動物が、天然の避難場所又は陰がない野外の収容所に留め置かれる場合には、悪天候の影響から保護すること。

第7.5.4条
収容所における動物の保護管理

収容所の動物は、次の勧告に従い保護管理すること。
1) もともとの動物の集団は、可能な限り一緒に飼育し、それぞれの動物には、立ち上がり、横臥し、方向転換するための十分なスペースを与えること。お互いに敵対関係にある動物たちは、引き離されるものとする。
2) つなぎ縄や個別のストールが飼養される場合は、動物が怪我や苦痛を受けることなく、立ち上がり、横になることができるようにすること。
3) 藁などが敷かれる場合には、動物の健康及び安全に対するリスクを最小限に抑える状態で維持され、動物が糞で汚れないよう十分な量の敷料を使用すること。
4) 動物は、収容所内で安全に飼育され、逃亡を防ぎ、捕食者から保護するよう管理すること。
5) 動物が遅滞なくと殺されるのでない限り、彼らの到着時と、収容所内では常時、適切な飲水を動物が摂取できるようにすること。
6) 待機時間を最短にし、12時間を超えないこと。動物が12時間以内にと殺されない場合は、到着時と、それぞれの種に適した間隔で、適当な飼料を動物が摂取できるようにすること。
7) 暑熱のストレスを防ぐために、高温に曝されている動物、特に豚と家きんは、散水、ファン、その他適切な方法で冷やされること。ただし、散水によって、動物(特に家きん)の体温調節能力が低下する可能性があることを、散水する際には考慮すること。非常な低温や突然の極端な温度変化に曝されている動物のリスクも考慮されること。
8) 収容所内では、動物にとってまぶしくなく、はっきりと物を見ることができるように、適切に照明されること。照明は、夜間はほの暗くすること。また、すべての動物の検査が可能な適切な照明にすること。やわらかい照明、また例えば青色照明が、家きん用収容所で鳥を落ち着かせるのに役立つ場合がある。
9) 収容所の動物の健康状態と様子は、少なくとも毎朝・毎夕に、獣医師もしくは獣医師の責任下で、もしくは別の有能な動物取扱者などによって検査されること。病気や衰弱、怪我をしているもしくは苦悩の徴候が見て取れる動物は、分けられて、治療に関する獣医学アドバイスが直ちに求められること、又必要ならばその動物を直ちに人道的に殺すこと。
10) 泌乳中の乳用動物は、可能な限りすぐにと殺すること。明らかに乳房が膨満している乳用動物は、乳房の不快を最低限にするために搾乳されること。
11) 移動中や収容所内で出産した動物は、可能な限りすぐにと殺するか、母と仔の福祉のために、授乳に適した環境が与えること。通常は、移動中に出産が予定される動物は、輸送しないこと。
12) 他の動物を怪我させることができる牙や枝角や角を持つ動物は、攻撃的な場合には、個別のペンに収容されること。
13) と殺を待つ家きんは、悪天候から保護され、適切な換気が与えられること。
14) 輸送コンテナの中の家きんは、到着時に検査されること。コンテナは、鳥の検査と空気の流れを容易にするために、十分な空間を開けて積み重ねられること。
15) 一定の条件下では、強制換気や別の冷却システムが、熱や湿気の蓄積を避けるため必要な場合がある。温度及び湿度は、適切な間隔で監視されると。

特定の種に関する勧告は、第7.5.5条から第7.5.9条に詳が記述される。

第7.5.5条

妊娠動物のと殺中の胎仔の管理
通常は、と殺場での積み下ろし予定時間に妊娠期間の最後の10パーセント内の妊娠動物は、輸送又もと殺もしないこと。そのような事態が起こった時は、動物を取り扱う人は、それら雌畜が分けて取り扱われるよう確保し、以下に記述する具体的な基準が適用されること。すべての場合において、と殺中の胎仔と母親の福祉を保護すること。

胎仔は、意識のない状態を確保するため、母親の頚部や胸部の切開後5分未満で子宮から取り出さないこと。この段階では、胎仔の心拍が依然存在し、胎仔が動く場合もある。しかしこれが問題になるのは、外部に曝された胎仔が空気を吸い込んだ場合のみである。
生きた胎仔が子宮から取り出される場合には、肺を膨らませて空気を吸い込むのを防止すること(例えば、器官を締め付ける等によって)。
胎仔の血液を含め、子宮、胎盤、胎仔の組織が、妊娠動物のと殺過程に収集されない場合は、すべての胎仔は、死亡するまで、非切開の子宮の中に残されること。子宮、胎盤、胎仔の組織が収集される場合は、実行可能な時は、胎仔は、母親の頚部や胸部の切開後、少なくとも15-20分間は、子宮から取り出されないこと。
胎仔の意識について疑念がある場合には、適切なサイズの家畜銃又は適切な鈍器で頭に打撃を与えることによって殺されることとする。
上記の勧告は、胎仔の救助について言及していない。胎仔の救助、母畜の臓器摘出時に生存している胎仔の蘇生の実施は、産まれた動物の福祉に深刻な問題を引き起こすおそれがあるため、通常の商業と殺では試みないこと。胎仔の救助は、救助が完了する前に酸素不足により脳機能不全になったり、胎仔が未熟なため呼吸や体温生産に支障がでたり、初乳不足により感染症発生が増加することがある。

(翻訳以上)


■翻訳は第7.5.1条~第7.5.5条のみ
■OIE陸生動物衛生規約 第7.5章「動物のと殺」全文(英語)
http://www.oie.int/index.php?id=169&L=0&htmfile=chapitre_aw_slaughter.htm
■*はアニマルライツセンターが注記
■翻訳はボランティアの協力でアニマルライツセンターが独自に行ったもので、国内の正式なものではありません。

すかいらーくグループまたもフォアグラ販売

フォアグラを提供し続けるすかいらーく
2015年2月20日に、フォアグラ廃止を求める署名16,662名分を届け、なぜフォアグラ廃止を求めているのか、強制給餌がどうして残酷なのか、真摯にこちらの話に耳をかたむけていただけたと思っておりましたが、その後もすかいらーくはフォアグラを提供し続けています。
すかいらーくは強制給餌を「残酷ではない」と考えているのかもしれません。
しかしその一方で「残酷であり動物を苦しめる」とする報告が多数存在し、多くの国が強制給餌を禁止しているという厳然たる事実があります。フォアグラ用に飼育される鳥類の死亡率は、一般的な畜産で飼育されるアヒルの20倍にも上ることがあるという報告もあります。

残酷かどうかは結局のところ、当事者である鳥にしか分かりません。
訪問した際、すかいらーく側は「強制給餌が残酷であるかどうかは科学的な結論が出ていない」という考えでしたか、どちらかなのか分からないのであれば、疑わしきは鳥の利益にすべきです。
もし「残酷ではない」という意見を採択して強制給餌を続けて、あとで「残酷であった」とわかっても、もはや取り返しはつきません。
すかいらーくはそのことを分かっているのでしょうか。自ら抗弁することのできない動物に対して、最大限の配慮をしなければならないということを。強制給餌が残酷である可能性があるならば、強制給餌はしてはならないのです。

あるいは残酷であると分かっていても、利益が優先されてしまったのかもしれません。
どちらにしても、今後もすかいらーくにフォアグラ廃止を求めていきます。

すかいらーくにフォアグラ廃止を求める署名
https://goo.gl/Ykx3fb

2015.12.10
すかいらーく、またもフォアグラを販売
12月10日~2016年1月20日までの期間限定で、「フォアグラ&贅沢サーロインフェア」をファミリーレストラン「ガスト」店舗で開催。
価格は999円
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http://www.skylark.co.jp/gusto/menu/foiegras.html

2015.7.2
すかいらーく またもフォアグラを販売(8月末まで提供)
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ガストの「フレンチフォアグラハンバーグ&海老フライバルサミコソース」(899円/税抜)

http://www.rbbtoday.com/article/2015/07/02/132853.html

2015.7.3 すかいらーくお客様相談室に抗議したところ
「一般的な食材と考えている」とのことでした。
すかいらーくお客様相談室
http://www.skylark.co.jp/question/


2015.2.20
すかいらーくへ16,662名の署名を提出
http://www.rbbtoday.com/article/2015/07/02/132853.html


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2014.12.11
すかいらーく、またもフォアグラを販売
2014年12月11日~2015年1月中旬
http://www.skylark.co.jp/gusto/foiegras_beef/index.html
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2014.12.19問い合わせ
「反対運動が起こっているみたいだが、今後も販売される予定ですか?」
「はい、私どもは基準にのっとったものを使用しており、中止するということは聞いておりません」

基準」では強制給餌が行われています。
"フォアグラの給餌方法とその添加物は、ストレス、傷、病気を鴨、及びガチョウに引き起こし、物理的、生理学的にも彼らの健康と福祉に非常に有害な状態をもたらす事から、決して許される事ではない。"
欧州連合 フォアグラの生産における鴨とガチョウの使用についての勧告
(1999年7月22日付)

すかいらーくグループ(ガスト)
[お客様相談室]
0120-125-807

2014.9.24 記事
ガストが高級食材フォアグラを安く提供できる理由とは

ガストのマーケティング&プロモーショングループディレクターである堤雅夫さんはこう話す。
「ガストというと、安い低価格のレストランというイメージを持つお客様もいらっしゃると思いますが、安いだけではありません。いかに高品質の料理を、お手頃な価格で提供するかに注力しています。フォアグラのように“聞いたことがあるけれど食べたことがない”という人も多い食材を全国で提供することで、日本の食文化をより豊かにしていきたいと考えています」
「ガストは1350店舗、世界最大級のテーブルレストランなので、いわゆるスケールメリットがあります。今回、実は生産者からは30数トンにおよぶフォアグラを買い付けました。かなり早い段階から計画生産をしてもらったものです」


30数トンというと、鳥5万羽分以上です。

2013.9.12
すかいらーく(ガスト)が、またもフォアグラを販売
(同じすかいらーくグループのジョナサンも、2014年8月26日から、フォアグラメニューの販売を再開。)
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http://www.skylark.co.jp/gusto/autumn_premium/index.html

IGP認定などと謳っておりますが、IGP認定はただのトレーサビリティ法にすぎず、「強制給餌」を禁止するものではなく、動物福祉もへったくれもありません。
IGP認定農場では強制給餌が行われているだけではなく、EUの指令で禁止されている「個々のケージに鳥を入れる」というやり方で飼育しているところさえあることがわかっています。
(フランス政府はこのEU指令を認め、2015年までに廃止する方針)

IGP認定フォアグラ農場の様子は、フランスの動物保護団体L214のサイトで見ることができます。

2012年に撮影されたIGP農場


2004年に撮影されたIGP農場



すかいらーくに抗議の電話をすると「うちのフォアグラはIGP認証だから大丈夫」と言われますが、フォアグラを正当化する理由にはなりません。IGP認証は強制給餌を禁止するものではないからです。

2014年10月8日にガストでのフォアグラ販売は、終了しました。(ジョナサンのフォアグラは2014年10月15日に終了)
すかいらーくに、今後もフォアグラが販売される可能性はあるのか聞いたところ、「売るか売らないかはわからない。食べたいという声があれば売る」とのことでした。

すかいらーくグループ問い合わせ先
0120-125-807
http://www.skylark.co.jp/question/

2013.8月
すかいらーくが、2013年8月から2014年2月にかけて、「ジョナサンでフフフ」「フォアグララララ」などというキャッチコピーでフォアグラメニューを販売



フォアグラは動物虐待です。
だからインドはフォアグラの輸入を禁止したのです。
ファミリーマートがフォアグラ弁当を発売中止したのも同じ理由です。


フォアグラがなぜ動物虐待といわれるのか
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-16.html

IGP認定とは
http://www.foiegrasdusudouest.fr/foie-gras/fabrication.html
http://www.foiegrasdusudouest.fr/
http://www.foiegras-perigord.com/presentatio
n/les-garanties-igp



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実験室 独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター

臨床医や一般社会は、動物実験がヒトの疾患の治療に貢献していることを公理のように信じていますが、この見方を支持する科学的根拠は少ないそうです。
2004年のBritish Medical Journal
http://www.hsi.org/japanese/helping-animals/be-cruelty-free/facts/animal-models-jp.html

またFDA(米国食品医薬品局)の調査では動物実験で有効性と安全性が確かめられた医薬品の92%が人の試験をパスしなかった(安全性または有効性が認められなかった)というデータもあります。(地球生物会議ALIVE2015年秋号より)
参考資料
http://www.peta.org/issues/animals-used-for-experimentation/us-government-animal-testing-programs/food-drug-administration/
http://d.hatena.ne.jp/usausa1975/20140605/p1


にもかかわらず、役に立つのかたたないのかわからないまま、動物実験は続けられています。
動物実験は、人には決してできないことも、することができ、そこから何らかの新しい結果を引き出し、論文を発表することができます。

独立行政法人 国立精神・神経医療研究センターには動物実験棟があり、そこで日々動物実験が行われています。
たとえば、神経研究所 遺伝子疾患治療研究部ではビーグル犬をつかった筋ジストロフィーの実験が行われています。
写真は同センターの筋ジストロフィー犬実験室で撮影されたもの。
無題
以下、センターの取材記事より
『ガラス窓の向こうの台にビーグル犬がいました。なるほど、健康な犬とは少し様子が違います。顔のほおがやせて、よくいえば精悍な感じです。座り込んだ後脚もおかしいのは、関節が固まっているのかしら。飼育技術者の青年がビーグル犬の口を開けると、巨大な舌が見えました。舌が大きくなって食事が飲み込めなくなることもあるのが、筋ジス特有の症状です。目つ
、きもトロッとして、しっぽもボサボサ肌の艶もよくありません。「係がいくら手をかけて世話しても、自分で毛繕いできなくなるのでどうしても汚れが目立つ。これはまだ良い方ですよ」
アウ・アウッ! くぐもった鳴き声がしました。別な、元気なビーグル犬のようでした。ここには全部で 70 匹のビーグル犬がいて、これだけの集団飼育は世界でもトップクラスだといいます。』
http://www.renkyo.or.jp/kinjisutoro-dogs.pdf

1988年にアメリカで筋ジストロフィーのゴールデン・レトリバーが見つかり、その精子をわけてもらい、日本で人工繁殖させ、産まれつき筋ジストロフィーのビーグル犬を作り出し、研究に使っているということです。
この取材記事には
「2013 年中にも結果がまとまり、国に新薬として申請が行われる。認められれば新薬の製造と販売が始まります」
と書いてありますが、研究がはじめられ25年たった今(2014年11月時点)、申請は行われていません。


同じ独立行政法人 国立精神・神経医療研究センターの神経研究所 モデル動物開発研究部では、霊長類のマーモセットでヒトの脳卒中モデルを作ることに成功したそうです。
http://www.ncnp.go.jp/press/press_release141021.html
マーモセットの脳の血管を手術で閉塞させ、脳卒中と同じ状態を作ることに成功。今後この脳卒中マーモセットをつかって、治療薬の研究が進められます。




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