子豚の尾を麻酔なしで切断

  • Day:2016.02.05 16:28
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2014年の調査では、日本の養豚の81.5%で、麻酔なしでの尾の切断が行われているということです。(*1)
2007年の調査では77.1%でしたから、そのころより切断率が上がっているということになります。

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写真:Animal Equality

なぜ切断するのか
豚が他の豚の尾をかじるのを防ぐためです。
尾かじりは肉を毀損し、「利益」の損失につながります。
「尾かじりは膿瘍を作る原因となりやすく、膿毒症まで進行することも多いです。主に、化膿菌が尾から脊髄にかけて侵入し、臓器(肺や肝臓など)にも膿瘍を転移させると考えられています。膿毒症はと畜検査において「全部廃棄」になる病気で、長崎県でも全部廃棄になる原因の上位にあります。」(*4)


なぜ尾をかじるのか
豚本来の習性を発揮できる環境で飼育されていないからです。
建物の中・高い飼育密度・スノコの上・何もない豚舎、これらは豚の欲求を満たすことができません。
「餌を得るための探査行動は動物にとって強い欲求を持つ行動の一つである。特にブタは嗅覚が優れており、強靭な鼻を利用して土を掘り起こすルーティングやものを噛むチューイングといった行動に対して強い発現欲求を持っている。その行動を制限されることでブタは強い欲求不満状態に陥る。十分に発現できない行動に対してブタは、施設をかじることや他個体の尾や耳をかじること、もしくは攻撃行動といった行動に転嫁して発現するのである。」(*5)
「尾かじり」は飼育環境のストレスの指標であり、尾かじりする動物はその福祉が貧困であることを示しています。


切断の痛み
豚の尾には、先端まで末梢神経が伸びており、麻酔なしで行われている尾の切断は、痛みで豚を苦しめます。豚の尾を温水に浸した際の反応行動を見ると、尾が豚の全身に影響を与えることが示されます。尾の切断の痛みは切断時だけではなく、神経種形成により長期間の痛みも引き起こします。切断された末梢神経の再生過程で痛覚過敏が現れる可能性もあります。
また、豚はコミュニケーションに尾を使うことが知られており、尾の切断は豚の意思疎通を阻害します。
「尾の切断時の動物の痛みは中程度のようだが、神経腫形成により長期の痛みを経験する可能性がある」(*2)
「50%以上の尾の切断は、少なくとも切断後6時間の痛みを引き起こし、切断部分が多ければ多いほど痛みも増す。加えて切断部分が多ければ神経腫形成も増え、知覚過敏すなわち痛みへの感受性の増大と自発痛のリスクの増加につながる。尾の切断はまた、豚のその後の社会的行動に影響を与える。」(*3)
【参考】
尾の切断の位置(2007年全国調査:日本)
「先端から3 分の1 程度」53.3%、
「先端から3 分の2 程度」40.8%
「根本から」2.9%
*デンマークのように1/2以上の断尾は許可されていない国もあるが日本にはそういった規制はない。



断尾が尾かじりを減らすのは「切断された尾が神経過敏になっているため」
一般的に断尾は尾かじりを減らすと考えられています。それは、断尾された豚が尾かじりされるのを避けようとするためだとも言われています。
「切断された尾は接触や口の刺激に対してより過敏になり,断尾された豚は,断尾されていない豚よりも尾かじりで傷つくことを避けようとするようだ。さらに進んだ研究において,Simonsen(1995)は断尾された尾とされていない尾では、豚が尾を口の中に入れた回数に違いはなかったと発表した。この結果は、尾かじりを減らすのが、切断された尾の感受性の増加に因することを示唆している。」(*6)


ほんとうに尾かじりは断尾で防げるのか?
尾かじり対策として、現在も尾の切断が当たり前のように続けられていますが、疑問の声もあります。
「すでに1959年、ヨーロッパではこれを疑問視する声が出ていた。そして尾の切断をされた豚において、今日でもやはり尾かじりと尾への損傷はおこっている。オランダの豚の99%以上で尾の切断が行われているにも関わらず、依然としてオランダの養豚場の1~2%で尾かじりの問題を抱えており、一方35~50%の養豚場では尾かじりの問題が起こったことがないと報告している。((Brackeら 2013)」(*7)
「ブタが尾かじりを行う原因は正常行動の不十分な発現だけではない。尾かじりを予防するための断尾が、その尾かじりを助長させているという報告もある。イギリスの92農場を対象として尾かじりが起こる危険因子を調査したところ、断尾を行うことによって尾かじりが起こるリスクが3倍にも増加していた。ほかの要因としては、離乳までの栄養障害も指摘されている。出生から離乳までの増体が285g/日の個体よりも260g/日の個体、つまり成長が悪かった個体で尾かじりを多く発現していたという報告もある。」(*8)


適切な環境を用意すれば、尾の切断は必要ない
「断尾が完全に禁止されているフィンランドの、2013年の2つの大きな食肉処理場データによると(豚約1,6万頭のデータ)尾かじり率は2,3%であった。これらの農場は、1頭当たりの飼育密度が0.8-0.9 m 2。(一般的な飼育密度よりも低い:アニマルライツセンター注)毎日豚が遊べる材料が与えられ、十分な給餌スペースが確保されている。」(*9)
2014年、EFSAの報告書は、適切な環境を与えれば、尾の切断をしなくても尾かじりを管理することができると結論づけています。(*10)


尾かじりしない、適切な環境とは

ワラや遊べる素材、スペースの確保などのより良い環境(エンリッチメント)
「断尾されていない豚が,適切な飼料が供給され,十分な給水量があり,ワラまたは動かして遊べる素材,あるいは鼻で地面を掘れるような環境が与えられており,適正な密度で飼養されている時,尾かじりの問題はほとんど無い(Putten 1980,Feddesand Fraser 1993, Fraser 1987 a, b, Fraserand Broom 1990)」(*6)
「ワラの欠如は、尾かじりのリスクを高める。しかし、ワラの量(限定された量の藁よりも床すべてを藁にするほうが良い)とその質(みじん切りよりも長い藁のほうが良い)も重要でもある。」(*2)
「わらや麻袋などが用意された、より良い環境(エンリッチメント)では、尾かじりや尾の損傷を大幅に減少させることができるが、完全には排除できない。従って、可能な限り豚房の他の仲間への注意をそらすために、エンリッチメントな素材を提供することが非常に重要」(*7)
「ワラの使用は、尾かじりを許容範囲内で管理する方法の一つです。ワラと自然光を提供する養豚場では尾を切断された豚で1.2%、尾を切断していない豚で4.3%と尾かじり率を下げることができた。(全体の平均は尾を切断した豚で2.4%、切断されていない豚で8.5%)。また、適切な給餌スペースを確保することで、尾の切断されていない豚の尾かじり率が3.9%まで減少させた。」(*9)

早期育成期間中の対策
「最近の研究では、豚の早期育成期間が尾かじりの対策に重要であると言われています。生後4週間の間に藁などの敷料を与えられていたブタは、肥育小屋の中で有害な社会的行動の率が低いということです」(*9)。
「離乳後の過度な尾かじりは、麻のロープや新聞紙で減少させることができます」(*9)

スノコ床
スノコ床は糞尿の管理がしやすいため利用されていますが、本来土の上を歩く豚にとってはストレスとなります。
スノコ床は尾かじりのリスクとなることも報告されています。(*2)
日本ではスノコ床が多用されており、スノコの使用に利用制限はありません。しかしEUではスノコ床の面積制限があります。またデンマークは2020年までにスノコ床を完全廃止する予定になっています。(*13)
【参考】
50%以上がスノコ床の割合(日本2014年調査*1)
離乳~30kg:59.1%(うち44.6%が100%スノコ床)
31~70kg:33.4%(うち16.6%が100%スノコ床)
71kg以上:26.2%(うち11.2%が100%スノコ床)


その他、食事にナトリウム(塩)や必須アミノ酸が足りないこと、夏の間の飲料水の品質や水の欠乏が、温度、飼育密度、繊維質の食べ物の過不足などさまざまなことが尾かじりのリスクとなると考えられています。(*2)


豚の断尾について、各国の法規制
日本:なし
EU:尾の切断は日常的に行われてはなりません 尾かじりが発生したという証拠があるときだけ。(*11)
デンマーク:尾の損傷が実証されたときのみ切断可能。ただし1/2以上の切断は許可されない。
スウェーデン:尾の切断は許可されないlaw SFS 1988:534 §§ 2, 4, 10
フィンランド:動物の尾の切断は苦痛を引き起こすとして禁止 law 2002:0910
リトアニア:尾の切断は禁止
ノルウェー:医学的な理由があるときだけ、麻酔と長期の鎮痛剤を使って切断することができる。 Regulation for Housing of Swine from 2003, § 10 (デンマークからノルウェーまで *2)
カナダ:2016年7月1日から、年齢かかわらず痛みを制御する鎮痛剤を用いて行われなければならない。(*12)
オランダ:尾の切断はまだ禁止されていないが、オランダ農業園芸連盟、オランダ養豚組合、そしてオランダ動物保護協会が、尾の切断を減らすとした2013Dalfsen宣言にサインしている(Dalfsen宣言はオランダ省にサポートされている)(*7)


まとめ【尾を切断し続けるのか?やめるのか?】
ストレスのない放牧養豚に切り替えるならば、もはや尾かじりの心配をする必要はありません。放牧養豚では尾かじりが起こらないことが知られています。しかしそれができずに舎飼いを続けるのならば尾かじりにどう対処するのかを考えなければなりません。
断尾は尾かじりに効果がないという調査もあるものの、「完全に防ぐことはできないが、ある程度効果はある」という報告が一般的のようです。利用可能な屠殺場データによると、断尾で尾かじりのリスクを1/2にすることができるということです(*9)。
断尾は非人道的な所業ですが、尾かじりされた豚が苦しむのもまた間違いありません。尾かじりされた豚は急性の痛みに加えて感染症のリスクが有意に高くなります。
しかしその尾かじりを防ぐために行われる断尾も豚を苦しめています。
「断尾は神経腫形成の有病率の増加を引き起こし、尾の切断部分が大きいほど、神経腫形成の有病率が高いことも報告されている。尾の切断が、主要な組織損傷につながる危険があることは明白であり、非衛生的な尾の切断は、脊髄膿瘍や関節炎の潜在的なリスクであることも示唆されています」(*9)。
ヨーロッパ諸国のと畜場では尾かじりが1~2%、日本国内での尾かじりの発生率は2~3%と言われています。(*14)尾の切断をして一部の豚の尾かじりを防止するのか、尾の切断を止めてすべての豚の福祉を向上させるのか、「最大多数の幸福」という観点からなら、どちらを選ぶべきかは明らかだといえます。

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画像出典(*9)

明らかなのは、舎飼いであっても、できるだけ豚の習性を発揮できる適切な環境を用意すれば、断尾をしなくても尾かじりのリスクを減らすことができる、ということです。
より良い環境を整備する前に、尾を切断してしまうという乱暴な方法ではなく、より人道的な方法を、私たちは選択することができます。





*1 飼養実態アンケート調査報告書 2014年
http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/index.htm
*2 EFSA(European Food Safety Authority)「The risks associated with tail biting in pigs and possible means to reduce the need for tail docking considering the different housing and husbandry systems」2007年
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/scientific_output/files/main_documents/611.pdf
*3 PIG PROGRESS「Tail biting and tail docking」2013年
http://www.pigprogress.net/Growing-Finishing/Environment/2013/1/Tail-biting-and-tail-docking-Biology-welfare-economics-1162311W/
*4 長崎県食肉衛生検査情報発信委員会「食肉衛生検査情報」2013年
*5「畜産技術」2014.9月号
*6 EU獣医科学委員会レポート「THE WELFARE OF INTENSIVELY KEPT PIGS」1997年
http://ec.europa.eu/food/fs/sc/oldcomm4/out17_en.pdf
*7 ワーニンゲン大学博士論文「A tale too long for a tail too short?」2014年
http://edepot.wur.nl/314089
*8「畜産技術」2014.9月号
*9 http://porcinehealthmanagement.biomedcentral.com/articles/10.1186/2055-5660-1-2
*10 EFSA(European Food Safety Authority)「Scientific Opinion concerning a Multifactorial approach on the use of animal and non-animal-based measures to assess the welfare of pigs」2014年
http://www.efsa.europa.eu/de/efsajournal/pub/3702
*11 http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32008L0120
*12 code of practice
https://www.nfacc.ca/codes-of-practice/pig-code
*13 独立行政法人農畜産業振興機構「畜産情報」2013年9月号
http://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/2013/sep/wrepo01.htm
*14 「畜産技術」2014.9月号

その他参考資料
「Tail Docking in Pigs: A Review on its Short- And Long-Term Consequences and Effectiveness in Preventing Tail Biting」Dipartimento di Scienze Mediche Veterinarie, Università di Bologna, Italy
http://www.aspajournal.it/index.php/ijas/article/view/ijas.2014.3095/2748

Wageningen UR (University & Research centre).
https://www.wageningenur.nl/en/Dossiers/file/Preventing-tail-biting-in-pigs.htm

「NEW EU PROJECT AIMS TO REDUCE TAIL BITING AND DOCKING OF TAILS IN PIGS」Aarhus University
http://dca.au.dk/en/current-news/news/show/artikel/new-eu-project-aims-to-reduce-tail-biting-and-docking-of-tails-in-pigs/





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麻酔なしで子豚の歯を切断

  • Day:2016.01.22 13:57
  • Cat:
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日本では、63.6%の農家で、歯の切断がおこなわれています。*1 

歯の切断は、産まれたばかりの子豚(生後一週間以内)の犬歯4本、第三切歯4本の合計8本の歯をニッパーで切る、という方法で行われます。


歯の切断は子豚を苦しめます。

この行為が、歯に痛みや重傷を引き起こすことは科学的に明らかになっています。
ニッパーで切断された歯のうち92%で神経感染症が起こっている(1993年)*2
切断された歯の10.6%が出血、3.3%が骨折(2005年)*2
歯の切断後、60%で歯の神経が開いてしまっている(2004年)*2


「子豚がお母さん豚の乳首や、ほかの豚の尻尾や耳を傷つけることを防ぐ」

それが歯を切断する理由です。しかし本当に歯の切断をするしかないのでしょうか?
子豚がお母さん豚の乳首をかんだり、他の豚をかんだりするのは、かみついてしまうような悪環境で豚が飼育されているからです。
「母豚が自由に動くことができない狭いペン(3.6m2もしくは6.8m2)で飼育される子豚は、母豚が自由に動くことができる広いペン(29m2)で飼育された子豚に比べてお互いに噛みつく行動が増えた」(2002年)*2
「狭く、環境エンリッチメントがないシステムでは、母豚と関わる時間が長く自然環境と関わる時間が少ないため、母豚の乳首へのダメージは増えるかもしれない」(2006年)*2
「屋外の母豚49頭の研究では,子豚の歯を切断しなかった時に損傷を受けた母豚は全く見られなかった。子豚が里子に出された時に、他の子豚の顔面が傷つけられることはあったものの,子豚の成長には何ら影響はなかった(1996年)。
母豚への傷が無いことや子豚への損傷が少ないのは,屋外で飼育された動物では逃避が比較的容易であるためかもしれない。」*3


そもそも傷つける原因は不適切な飼育なのです。

しかし不適切な環境が当たり前になってしまっています。日本では母豚と子豚は離乳するまで「分娩ストール」で飼育されます。EFSAは、その報告書の中で*4 分娩ストールは一般的に豚へのエンリッチメントが提供されていない、としています。分娩ストールは狭いスペースしか与えられておらず、母豚は妊娠ストールと同様、方向転換すらできません

ヨーロッパではすでに妊娠ストールは禁止され、今では分娩ストールも廃止の方向へ進んでいますが、日本では妊娠ストールも分娩ストールもいまだ主流な飼育方法のままです。


歯の切断には弊害もあります。


多くの場合ニッパーが使われていますが、ニッパーは元来針金を切る道具で、柔らかいものを押し切るようにできています。歯のような固いものを切るためのものではありません。
ニッパーで「歯を“切る”のは非常に難しいので潰すか割っている場合が多く」「ニッパーでは1本も割ることなく、きれいに切ることは無理」*5 なのです。
そのため損傷した歯から細菌を入りやすくなり、歯を切る事で歯肉炎が発生し、子豚が口の中が痛くて授乳できない、あるいは人工乳を食べなくなるという問題が起こります。また、何年間も歯の切断をしていない大手企業養豚では、切歯を行わないことで母豚が痛がり授乳をしないということや、子豚が他の豚を傷つけるといったことは起きていないか、起きていても無視できる程度だという事です。*6

歯の「研磨」のほうが「切断」よりも痛みや”歯の割れ”が少ないため、ヨーロッパでは切断ではなく研磨が使用される国もあります。

歯の切断(「研磨」は除く)は、デンマーク、ノルウェー、スイスなど一部の国では許可されていません。(日本では94.1%が切断で、研磨は5.5%以下*1)
どちらか、というのならば研磨のほうがましでしょう。
しかし歯の研磨により「38%で歯髄腔が開いた、41%で出血、3%で歯が破断」(2004年)*2 という報告もあります。
EUの獣医科学委員会のレポートには次のように記されています。
「歯を切断するよりもむしろ研磨することの方が用いられるべきだが,どちらも必要が無いように努力しなければならない。」*3

どちらも豚を苦しめることには違いないからです。

日本において大きな問題なのは「慣例だからやっておこう」という感覚で歯の切断が行われていることです。

EU指令「豚の保護のための最低基準」*7 には、次のように書かれています。
「歯の切断は、日常的に行うのではなく、母豚の乳首や他の豚の耳や尾の傷害が発生したという証拠があるときにのみ行うべきである。またこれらの手順を実行する前に、こういった悪癖を防止するために環境や飼育密度を考慮すること。したがって、不適切な環境または管理システムは変更されなければならない。」

日本では考慮されることなく、慣例として歯の切断が行われているという実態があります。






*1 国産畜産物安心確保等支援事業
(快適性に配慮した家畜の飼養管理推進事業)
*2 Compassion in World Farming「Tooth Resection」(2012年)
http://www.compassioninfoodbusiness.com/media/5823238/tooth-resection.pdf
*3 EUの獣医科学委員会のレポート「THE WELFARE OF INTENSIVELY KEPT PIGS」(1997年)
http://ec.europa.eu/food/fs/sc/oldcomm4/out17_en.pdf
*4 欧州連合の専門機関、欧州食品安全機関 (European Food Safety Authority、略称:EFSA )「Animal health and welfare aspects of different housing and husbandry systems for adult breeding boars, pregnant, farrowing sows and unweaned piglets」(2007年)
*5 日本養豚事業協同組合2013年7月号「ゆめ通信」
*6 2006年1月号「ピッグジャーナル」参照
*7 COMMISSION DIRECTIVE 2001/93/EC of 9 November 2001
amending Directive 91/630/EEC laying down minimum standards for the protection of pigs
http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32001L0093&from=en

麻酔なしでの去勢

  • Day:2015.11.29 21:51
  • Cat:
日本のオス豚の94.6%が、*麻酔なしで去勢がおこなわれています。
去勢をするのは、肉の『雄臭』を防ぐためです。

雄の子豚は、生後1週間以内に、農家の人の手により外科的去勢(物理的に睾丸を除去)されます。
外科的去勢のやり方は、鋭利なカミソリでふぐり(陰嚢)を切開、睾丸を取り出し、一気に引き抜き、切り取る、というものです。
無麻酔で去勢されることで、心的外傷性疾患により死亡する子豚もいます。処置後に腹膜炎を起こして死亡したり、ストレスから発育や免疫力が落ちる傾向があることも知られています。
体の一部の切断は、切除時も、切除後も痛みが続きます。

『去勢直後の子豚は動きも少なく,ふるえたり足がぐらついたり滑ったり尾を激しく動かしたり,嘔吐する豚も見られたが,初めは皆横に寝そべったりはしないで,臀部の痛みが収まり始めてから横たわる。2~3日間これらの行動の変化のいくつかが引き続き見られることにより,痛みの持続期間を指し示した。』
http://jp-spf-swine.org/All_about_SWINE/AAS/21/21_28-48.pdf



この動画には、去勢だけでなく、断尾・断歯の映像もあります。
歯の切断は、日本の農家の63.6%*で行われており、一般的に生後7日以内に、無麻酔で、歯の根元から切断されます。尾の切断も産まれて7日以内に、81.5%*の農家で実施されています。すべて無麻酔です。尾には末梢神経が通っており、痛みを感じます。
肉用豚の一生について

オスの臭いを消すには、こういった外科的去勢ではなく、免疫学的去勢製剤「インプロバック」(ワクチン)により去勢と同等の効果をあげるという方法もあります。この方法では、子豚が心的外傷で死ぬことも腹膜炎で死ぬこともありません。
睾丸の除去による免疫力の低下も防ぐことができます。
食肉の残留検査で、ワクチンが検出されることもありません。
またワクチンの摂取オス豚は、外科的去勢オス豚に比べると自然なパターンで発育することができるため、飼料効率がよく、糞量も少なく、環境にやさしいそうです。

また本当に"雄臭"が問題になるのか?という問題もあります。オスが性成熟に達するのは7ヶ月ごろ、一般的に豚が出荷されるのが6ヶ月ごろであることを考えると、問題ないと考えられます。現に性成熟に達する前に出荷するイギリスとアイルランドは去勢を行っていません。日本でも去勢豚と未去勢豚の「食べ比べ」が行われています。

2015年11月29日に開催された“「アニマルウェルフェア」を考える~豚の去勢について”では来場者45名に対して、どちらが未去勢肉であるか知らせずにA(去勢豚肉)とB(未去勢豚肉)の食べ比べが行われた。結果、もも肉についてはAが未去勢豚肉だと答えた人が16名、Bだと答えた人が24名、分からないと答えた人が5名であった。ロース肉については、Aが未去勢豚肉だと答えた人が10名、Bが26名、分からないと答えた人が9名という結果であった。
いずれの場合も「まずくて食べられない」などという意見はなく「独特の風味があって未去勢豚肉のほうがおいしい」という意見もあった。(参加者のレポートより)


(パーセンテージは2014年農水省資料より)


海外と日本の状況比較

ワクチンは、オーストリアでは、10年以上ににわたって広く一般的に利用されています。
ニュージーランドやヨーロッパ各諸国でも使用が拡大しています。ヨーロッパでおこなわれた市場調査では約70%の人が、「外科的去勢より、ワクチン摂取により生産された豚肉をのぞむ」と答えています。

またベルギーのマクドナルドのように「外科的去勢をしている豚肉は使用しない」方針を打ち出しているところもあります。

ノルウェーとスイスでは麻酔なしでの去勢は禁止されています。
http://www.djurensratt.se/sites/default/files/best-animal-welfare-in-the-world.pdf
2015年1月、ノルウェーでは去勢そのものをワクチンへ切り替えようと、ワーキングチームが結成されました。
http://www.globalmeatnews.com/Industry-Markets/Norway-ministry-working-group-to-examine-vaccine-castration

アイルランドと英国では、豚は100キロよりも低い体重(性成熟に達する前)で屠殺され、豚の去勢は行われていません。
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/91

カナダでは2016年以降、麻酔なしでの去勢は禁止になります。
http://www.thepigsite.com/swinenews/36621/researchers-examine-pig-behaviour-to-assess-pain

スウェーデンでは2016年から、ドイツでは2019年から、オランダは2015年から、麻酔なしでの去勢は禁止される予定です。

EUでは現時点(2015年9月)で豚の麻酔無しでの去勢は禁止されていませんが、その是非については長い間議論が続けられており、2018年からは、自主的に外科的去勢を「原則」終了すること、としています(ブリュッセル宣言)。
今後EUではワクチンと性成熟前の出荷、の両方の方向に進んでいく見込みで、麻酔も鎮静剤も無しの去勢は減少しつつあります。
http://www.globalmeatnews.com/Industry-Markets/EC-to-consider-additional-laws-on-animal-welfare

いっぽう、日本では2010年にこのワクチンが認可されてはいますが普及しておらず、ほとんどの養豚農家で麻酔無しの去勢が行われている状況です。



インプロバック参考資料
千葉県が2012年に発表した
「雄豚における免疫学的去勢製剤(ワクチン)の効果と精巣機能」





2013.9月 日本の大手食肉加工会社へ、オス豚へ無麻酔での外科的去勢にかわり、免疫去勢製剤(ワクチン)の検討をお願いしたいと電話。資料を郵送。
日本では、無麻酔での外科的去勢が行われています。

大手食肉加工会社へ、豚の飼育方法について要望中
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-3.html

※インプロバックを人に誤って注射してしまう場合がある、としてこのワクチンの導入をためらうかたもいますが、誤って打つことは非常にマレです。この注射器は少し当たったくらいでは大丈夫で、力を入れて押さないと薬剤が出ないようになっています。また1回このワクチンを誤って打ったとしても、「去勢と同等の効果」は現れません(2回打たなければ効果がないワクチンです)。万一2回打ったとしても、8週たてば「去勢と同等の効果」が失われるものです。(インプロバックの販売会社へ確認)

※また、インプロバック投与の豚は「玉つき」として格付け評価が下がる、という意見も聞きましたが、日本食肉各付協会に確認(2014.1月)したところ「インプロバックか外科的去勢かで各付けをするということはない。あくまで雄臭で判断する。インプロバックの豚肉であっても「上」の評価が出ている。」とのことでした。




メモ souken

豚の利用

  • Day:2014.10.07 13:01
  • Cat:
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肉用に飼育される豚
肥育豚の一生

豚の寿命は15年程度と言われていますが、肉用に飼育される豚たちは生後半年程度で、出荷、と殺されます。日本では、放牧養豚はほとんど行われておらず、豚の多くは、と殺されるまでの一生を豚舎のなかで過ごします。
豚舎の中は豚にとっては快適なものとは言えません。豚は探索システムが極端に活発な動物です。自然に近い環境で過ごす豚は、日中の52%を餌を探したり草をはむことに使い、23%を歩き回って周囲を調べることに費やします。鼻であちこち掘り返して調べたりさまざまな草や根、昆虫やミミズを探して食べたり、泥に体をうずめて体を冷やしたり、木に体をこすり付けて汚れを落としたり、仲間とじゃれあったり忙しい一日を過ごします。しかし豚舎の中には転げ回ったり穴掘りをしたりするのに適当な材料は何もありません。体を擦り付ける柱や、鼻で持ち上げるものもありません

歯と尾の切断

狭い豚舎の中でお互いを傷つけあうことを防ぐため、母豚の乳首を傷つけるのを防ぐため、などの理由から 、日本の農家の63.6%以上で歯の切断が行われており、一般的に生後7日以内に、無麻酔で、ニッパーを使って歯の根元から切断されます。尾の切断も同様に、生後7日以内に、無麻酔で、日本の農家の81.5%で実施されています。豚は探索システムが極端に活発な生き物です。しかし過密飼育される豚舎の中には豚の好奇心を満たすようなものは何もありません。そのため探索の転嫁行動として仲間のひらひらした尻尾にかじりついてしまいます。かじりつかれた尻尾から菌が入って脊髄にまで及ぶと、食肉としてダメになってしまいます。
尾の切断はそういった「尾かじり」による肉の損傷を防ぐために、おこなわれています。 尾には末梢神経が通っており、もちろん痛みを感じます。豚はコミュニケーションの疎通に尾を使いますが、それもできなくなります。尾を切断された痛みは、切断時だけではなく、その後長期にわたって豚を苦しめるだろうといわれています。
http://jp-spf-swine.org/All_about_SWINE/AAS/21/21_28-48.pdf
こういう体の一部の切断は豚を苦しめます。ニッパーを使い歯の根元から歯髄を傷つけるような切断を行った場合、歯肉炎の発生率が高くなり増体量が低下することが知られています。
放牧では尾かじりは起こらないことがさまざまな調査で明らかになっています。
European Food Safety Authority's Animal Health and Welfare Panel
(パーセンテージについては2014年畜産技術協会調べ)
フィンランド、スウェーデン、ノルウェーでは豚の尾の切断はすでに禁止されています。
http://www.animalwelfarenorway.com/pig-welfare


去勢

雄臭のない肉を生産するため、ほぼ100%の雄豚に、無麻酔でおこなわれます。
去勢について

胃潰瘍

肥育豚の 4 分の 3 は多かれ少なかれ胃潰瘍を患っています。胃潰瘍は様々な原因で起こります。特に重要なものはストレス(群編成、温度変化など)、そして栄養です。1 頭当たりの飼育面積が小さすぎる密飼いの場合には、豚に大きなストレスがかかり、胃潰瘍のリスクが高まります。(FINISHING PIGS 肥育豚管理の実践ガイド2011年より)よく太る濃厚飼料ばかりで粗飼料が少ないことも原因のひとつです。
Aarhus大学の研究では、細かく砕いたあるいはペレット化した飼料の代わりに粗く砕いた資料を与えることや、それに加えて、ワラを継続的に与えることが、胃潰瘍の有病率を減少させることができるとしています。
Does Hemp Help Prevent Gastric Ulcers in Slaughter Pigs?
http://www.thepigsite.com/swinenews/41851/does-hemp-help-prevent-gastric-ulcers-in-slaughter-pigs/




子供を産むために飼育されている豚たちについてはこちらに掲載しています。
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-3.html





『家畜行動学者はまず、家畜が「幸せそう」にみえる環境とはどのようなもので、そこで家畜はどのような生活をしているのかを調査した。
そして洋の東西と問わず、動物の幸せは自然に放つことにあると考えた。
傾斜のある森林と平坦地のヤブ、沼地、小川などを含む多様性に富んだ原野に、さまざまな年齢のブタを多頭数、放牧し、そこでの生活を事細かに記録した。すると、ブタは血縁をもとに、成雌4~6頭とその子からなるサブグループに分かれた。それぞれが前方視界が開けた巣を傾斜地に作り、そこでキャンプした。そして朝目が覚めると、巣からけもの道を数メートル移動して、道路上のヤブになったところで排糞した。
それから様々な場所を探査しながら植物・種子・草の根・ミミズ・昆虫に加えヘビ、小動物、鳥類などなんでも食べた。実に採食時間は、探査も含めて6~7時間、行動面積は20~30ヘクタール(東京ドームの4~6倍)にも及んだのである。
12~13時間は横になってまどろんだり、睡眠したりの時間であった。残りの数時間は、ぬた場で泥浴びをして、外部寄生虫を落としたり、立ち木に体を擦り付けて皮膚をきれいにしたり、仲間と喧嘩したりじゃれたりして親和関係を醸成した。

大変に忙しい生活であるが、そこでのブタはおとなしく、新規な刺激にもパニックにはならず、前述した常同行動(※)も発現しなかった』
以上
動物たちの「幸せ」とは何か  2005年雑誌『UP』
東北大学教授 佐藤衆介氏著 より文章抜粋
(※常同行動・・同じ行動を繰り返し繰り返しおこなう異常行動)

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放牧養豚

クローン豚 
1999年~2011年で、609頭(ミニブタ除く)を産ませ、そのうち、正常分娩が427頭 残りは死産・産後直死。
正常分娩のうち、病死 176頭。
クローン技術は母体にも、生まれたクローンにも、大きな負担と痛みを強います。クローンの死産・病死の割合は、普通に出産した場合と比べ、格段に高いことからも、その痛みが推し量れます。イギリスの研究によると、すべてのクローン動物には遺伝子に何らかの以上が見られるとのことです。
「追跡調査によると羊の場合、体の巨大化や心肺機能の欠陥、牛の場合、多くの流産、マウスの場合、胎盤が通常の4倍に肥大、などがひんぱんに見られたほか、発育障害や免疫機能不全もあった」と報じられています。

移植時に臓器が拒絶されにくい豚、免疫機能が欠損している豚などの医療用モデルをつくり、実験に供するために、このようなクローン豚の研究がされています。

参考 http://www.s.affrc.go.jp/docs/clone/index.htm

ノックアウトブタ
遺伝子操作することで免疫機能のひとつが生まれつき働かないようにされたブタ
この免疫不全ブタは生まれて2ヶ月以内に、すべて死にます。
人の病気の治療のためにこのようなブタが産み出されています。
参考 http://www.nias.affrc.go.jp/press/20120611/

iPS細胞
iPS細胞の研究のために、文部科学省は2013年度から10年間で200億~300億円の助成をすることを決めました。
そのiPS細胞の人への実用化の研究のために、生まれつき膵臓のないブタが作られています。この膵臓のないブタの胎児へ、人のiPS細胞を入れて、人の膵臓を作ろうという計画です。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG17051_X11C10A2CR8000/
2011年
生まれつき膵臓のないブタの胎児に、正常なブタの細胞を入れて「ブタ」の膵臓を作ることに、東大と明大が成功しました。
膵臓のないブタは生まれてまもなく重度の病気になり死んでしまいます。成功までの過程で、どれだけのブタが犠牲になったかはわかりません。
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膵臓ができないよう遺伝子操作された雄の白ブタ(下)に正常な雌の黒ブタ(上)の細胞を入れて誕生した膵臓のある雄ブタ(中央)。
膵臓のないブタは、生後まもなく重度の高血糖症状などによって死亡します。
2013年
生まれつきすい臓のないブタの胎児に「人」の膵臓を作ることは難しい事が判明。
『中内教授らはiPS細胞を膵臓の前段階の細胞に変え、膵臓ができないよう遺伝子操作した胎児に注入する方法を検討したが、注入するタイミングや部位が難しいと判明。iPS細胞そのものを遺伝子操作した胚に注入する方法が有力と考えた。』
生まれつきすい臓のないブタの胚へ人のiPS細胞を注入して、人の膵臓をつくるほうが有効だとされています。しかしそれは人と動物が入り混じったキメラ動物を作る事になっているため、現在法で禁止されています。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130219/index.html

法の目をかいくぐることができたとしても、おそらくブタの体に人間の膵臓を作ることに成功はしないでしょう。万が一成功したとしても、それを人間に移植することには成功しないでしょう。iPS細胞iPS細胞と浮かれていますが、この騒ぎはヒヒの心臓を人間に移植したときの騒ぎとまったく同じものです。病気を減らすためのものではなく、好奇心のための実験に過ぎません。病気を本当に減らしたいのなら、iPSなどの流行を追うのではなく、確実に有効な方法、予防・食習慣・生活スタイルの改善に重点を置いた施策をすることです。動物を苦しめ、命を奪いiPSに何百億もの税金を投与する必要はまったくありません。


植物の遺伝子を組み込んだ『ほうれん草ブタ』も作り出されています。
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-58.html


事件の再現
2001年の名古屋受刑者放水事件では、放水で直腸や肛門に傷をつけることができるのかどうかを調べるために、豚が実験に使われています。豚の直腸は裂開し、肛門の皮ははがれ、腹に7リットルもの水がたまる、という結果が得られたそうです。

豚は愛媛県でロディオにも利用されています。
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-17.html




2011年3月15日 地震と津波をのがれ、生き残った豚20頭が、餌を求めて宮城県の海岸を走り回っているところを、市の職員に捕獲され「衛生上問題がある」として殺処分された(産経ニュースより)

有機畜産物(動物の福祉に配慮された育て方、放牧などが行われた家畜の肉など)として日本農林規格(JAS規格)に格付けされている豚肉はゼロです。

農林水産省 有機畜産物のJAS規格について
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html

イギリスではスーパーで、動物の福祉に配慮された食品「フリーダムフード」を購入することができますが、日本では畜産動物たちがどのように育てられているのかさえ知られていません。
このような日本において、畜産動物の飼育状況は過酷なものになっています






わたしたちにできること

最良の選択は肉を食べないという選択です。どんなに良い飼育をしたとしても本来の寿命よりはるかに短い期間で、最終的には恐怖と不安の中でと殺してしまうからです。動物は自分と同じ種の血の臭いをかぐと情動が不安定になると言われています。見知らぬ場所で仲間の血の臭いをかぎ、と殺される順番を待つ間、電棒で追い立てられて豚がどのような思いでいるのかはかりしれません。
しかし、もし食べるのをゼロにするのが難しければ、世界中の都市や学校で取り組みが進んでいる「ミートフリーデー(週に一日肉なしの日)」を試してみることもできます。また、舎飼いではなく放牧で、妊娠ストール(子供を産ませるために飼育される豚を、1頭1頭檻の中に閉じ込めて飼育する方法)を使用していない豚肉を購入することもできます。通販のらでぃっしゅぼーや、ぶぅふぅうぅ農園ではそういった豚肉を扱っています。また鹿児島県のえこふぁーむは放牧で妊娠ストールを使用していないだけではなく切歯・断尾もしていません。北海道の「北海道ホープランド」はストール飼育を行わず、5頭/1000㎡という自由な環境で豚は放牧されています。私たちには、そのような肉を買うという選択をすることができます。
年々一戸当たりの豚の飼育頭数は増えており、生産効率を重視した大規模化が進んでいます。私たち一人ひとりの選択で、豚の苦しみを減らすことができます。




メモ veg

豚はどんな生き物か

  • Day:2013.07.25 15:37
  • Cat:
ぶぅふぅうぅ農園

繁殖から、肥育まで、一貫して放牧養豚がおこなわれています。豚たちは建物と外を自由に行き来でき、暑いときは建物の中に、涼しくなると外に出ます。体を冷やしたいときや寄生虫を落としたいときは、泥につかります。豚を方向転換もできない檻の中に閉じ込めるような養豚が一般的になっている社会で、こういった生きとし生けるものを大事にするという姿勢を、その飼育に反映させている養豚業はわずかです。


・一日のうち7時間ほどを探索行動に費やす。さまざまな草や根や昆虫やミミズや種子を探して食べる
・泥に体をうずめて寄生虫を落とす。暑いときは体を冷やす。
・木に体をこすり付けて汚れをきれいにする
・糞を別の場所にする(自分の寝床にはしない)
・仲間と親和関係を結ぶ
・遊ぶ
一般的な養豚業では、豚はこれらのことができません。一般的な養豚場では、泥場がなく、水のみ場からわずかに地面にもれ出た水と土が混じった部分に顔を何度もこすりつけている豚がいます。自分のいる狭い囲いの中で糞をせざるをえず、囲いのすみの方で糞をしている豚もいます。妊娠豚用檻(ストール)の中にいるメス豚の中には犬座姿勢(犬のようなお座りの姿勢)でじっとしているものや、柵をひっきりなしにかじり続けているものもいます。ただ横たわり続けているものもいます。方向転換すらできません。
放牧養豚場にいくと、豚が産業動物である前に感受性のある生き物であることが良く分かります。仲間同士でじゃれあったり、私たちが近寄ると警戒してすごい勢いで走って逃げるが、しばらく待っているとゆっくりと耳をゆらしながら近寄ってきます。犬のように人懐こく、犬のように過剰に興奮することもなく、頭をなでると気持ちよさそうにし、おなかをなでるとゴロンと横になります。好奇心が強く、いろんなところを掘り返します。礼儀正しく、「誰ですか?」というようにこちらをじっと見ます

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そのほかの写真アニマルライツセンターサイト 畜産動物の写真がたくさんあります)
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