香取神宮の鹿

香取神宮では、もう十年以上前から、鹿をフェンスの中に囲って、飼っています。
以下、香取神宮へ、鹿の飼育方法を改善してほしいと要望を続けているアニマルライツ香取や、kagiさんが、現地で撮影された写真や動画や、書かれた記事をいただき、あるいは自分で香取神宮に問い合わせた内容を、まとめています。
私自身は香取神宮へいったことがなく、香取神宮とのコンタクトは電話のみです。
2011年~2014年まで順を追って書いていきます。

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2011年春
香取神宮の「鹿園」の中で、重態の小鹿に母親が付き添っています。フェンスで囲まれた「鹿園」の鹿は、病気になったり怪我をしても、手当てをされることがありません。


アニマルライツ香取は、千葉県の香取神宮に対して、鹿の飼養義務を果たすよう、2008年ころから要望しています。

香取神宮では、フェンスの中で10数匹の鹿を飼っており、その施設を『鹿園』と名づけています。
飼い主(香取神宮)は『鹿園』の鹿たちに一日に一回押し麦を与えるだけで、それ以外の世話はされていません。
一日の餌の量は鹿12頭に対し、幅50センチほどのチリトリ一杯分。それ以外に農家の方がされる余った作物、サツマイモや野菜の差し入れ、観光客が与えるお菓子や弁当などで、鹿たちは生きていました。
反芻動物である鹿に必要な「草」は与えられていません。鹿は4つの胃を持つ反芻動物で、1日のうち10時間を食べることに費やし、11kgの草を噛んで食べる生き物です。草を噛み、たべることは、4つの胃がある鹿にとって必要不可欠なことです。噛む草があると鹿は喜びます。しかし草は与えられていません。フェンスの中にも草は生えていません。
自然界に比べてはるかに狭い、草のない囲いの中で、鹿はフェンスや飛び出した針金を齧っています。
1年に2、3度、フェンスの中に田んぼから刈り取ったような「ワラ」が敷かれていることがあり、これはおそらく、神宮が行事でつかった「しめ縄」などの余りではないかと思われます。この「ワラ」は餌用と考えられているわけではないようで、フェンスの外に1年を通して置きっぱなしになっています。
たまに1年に2、3度与えられるこの泥だらけの「ワラ」を鹿は食べています。
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2011年冬撮影
雨が降ると地面はぬかるみ、冬は寒く冷たく、小鹿であれば全身ぬかるみにはまってしまいます。「鹿の家」以外に雨風をしのげるところはありませんが、全部の鹿が入るには「鹿の家」は小さすぎます。
この鹿はメスで、片目を怪我しています。オスの角切が行われないため、オス同士だけではなく、メスも小鹿も角による被害をうけます。治療はされません。背後に泥まみれのワラがあります。

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2012年5月撮影
この上の写真の横たわっている小鹿は死んでいます。この小鹿と、下のほうにある動画の弱っている小鹿は、2012年にこのフェンスの中で生まれた5頭の小鹿のうちの2頭。2頭とも、手当てをうけられず、死にました。

水について
フェンス内には、井戸水を流しっぱなしにしている水道があり、水はいつでも飲めます。ただ、水道が凍っているときは用務員が気付いてバケツに汲んでくるまで水がありません。また2012年7月には、3日間水が出ていない時がありました。

香取神宮の鹿は、病気になっても手当てはされません。雄同士がけんかをし、片方が大きな傷を負っても手当はされません。 香取神宮では、鹿の繁殖期の男鹿同士の戦いによる死傷をふせぐための角切は行われていません。
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2012年秋撮影
オスの背中の刺し傷
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2012年秋撮影
刺し傷のある小鹿
どちらも手当てはされません。小鹿のほうの刺し傷は、オスの背中の刺し傷に比べると軽いですが、奈良公園の鹿はこの小鹿くらいの傷でも消毒と抗生物質の注射をするそうです。
野生ではオスの縄張り争いの喧嘩にメスや小鹿が巻き込まれることはないようですが、角があるオスが、自然界に比べはるかに狭いこの囲いの中に6頭程いる環境では喧嘩が絶えず、メスや小鹿がとばっちりをうけてしまいます。

鹿の家
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「鹿の家」と看板が付いている小屋は面積3平方メートルくらいで、
入り口高さは2メートルほどです。
10頭前後は入れるようですが、秋から冬はオスは縄張り意識が強いため、オスの何頭かは中に入れずに雨風や雪をしのげない外で寝ています。
人は小屋の裏側にも行く事ができますから、鹿が完全に姿を隠せるところはありません。
近所の放し飼いの犬が鹿園の周りをぐるぐる回ってほえている事があります。
誰かが気付いて犬を追い払うまで、鹿はパニックになって逃げています。



2012年6月撮影
(以下、アニマルライツ香取の記事より抜粋)
昨日生まれて、これまで見守ってきた生まれたての小鹿達よりもずば抜けて元気だった子鹿が、今日は横たわって時々脚をばたばたさせてもがくだけなんです。体の下に餌が入っていた袋が敷いてあるので、世話をする人がおそらく小鹿の容態が悪いことを把握して配慮してくれたんだと思うんです。今までで初めて見ました。思いやりからの行動だとしたらありがたいです。もしかして獣医にも診せてくれたのか確認するため、また、そのほかに何か処置はしたのかどうか、このあと電話で聞いてみます。
2012.6.28
香取神宮と小鹿について話しました。「日曜に動物虐待防止協会SPCAから連絡を受けて、火曜日に獣医に診せた」との事。そして「水曜の朝、衰弱による死亡報告を鹿の世話係から受けた」そうです。
日曜日から火曜日に診察するまで時間がかかったのはなぜか、月曜日の夕方からすでに子鹿の姿は消えていたがどこにいたか、との質問には「答えられない」。
「施設を大きくしたり、えさを今より多く与えることは財政上無理なので、今回のこと(死亡)は他の鹿にとってはえさの分配が減らず良かったのでは」とのこと。それは負傷した鹿を放置して良い理由にはなりません。頭数のコントロールには避妊去勢手術をするべきです。
今回のやり取りでは、本当に獣医に診せたか、または否かというどちらの証拠も得られませんでした。衰弱の理由は「すでに今年2頭が生まれ、3頭目のこの小鹿はお乳をもらえなかった」からだそう。前日は母子共に元気で授乳していましたし、小鹿は衰弱してぐったりというよりも足をばたつかせて結構動いていました。何か骨折などがあって起き上がれず、乳を吸うことができなくなった上での衰弱死だったのでしょう。治療できた可能性はありました。
「母親が授乳しに近づく様子がなかったので我々もあきらめた」そうですが、仮に母鹿の育児放棄だったとしても、飼い主まで飼育放棄していい理由にはなりません。人による哺乳なしでしばらく置けば衰弱死することは予測できたはずですから、間接的に死に至らしめたとも言えます。
実際、母親が小鹿に近づかなかったのは、小鹿の下に敷かれた袋が気になったからだと思います。あの日どの鹿も小鹿に近づくのをためらっていたんです。鹿ははじめて見る物や状況に臆病です。その見慣れないものの上で仲間が苦しんでいるとなれば、近づかないのも当然です。良かれと思ってした処置かと思いますが、袋を敷いた際に小鹿の体を下手に動かしてしまった可能性もあります。今後のため、世話を担当している方に助言したかったのですが、「外部の方とは彼らは怖がって話せないので呼べない」そうで残念です。
2年前は「鹿に何があっても獣医師に診せることはない」と言っていた神宮ですが、今回「獣医に診せた」とコメントするほど確実に姿勢が変わってきています。
2012.7.5
動物愛護センターの調査で香取神宮が小鹿を獣医に診せたと言うのが嘘だったことが判明。3度目の指導をしてもらいました。
(以上、抜粋終わり)



香取神宮では、「適正な飼育ができない環境で、鹿を飼うことをやめよう」という考えはなく、繁殖制限も行われていません。2012年には、香取神宮にオスが1頭迎えられています(どこから来たのかわかりません)また10年以上前に、フェンスの中に犬が入り込み、襲われて鹿の数が減った時は、袖西小と茨城県の鹿島神宮から鹿をもらったようです。
香取神宮で増えた鹿は、袖ヶ浦西小学校へ譲渡されています。
その袖ヶ浦西小学校では、香取神社から「入学」した鹿は道路のすぐそばのコンクリートの狭い小屋の中で飼育され、死んでいます。

袖ヶ浦西小学校のホームページより
■H22年7月入学した「ルル」「ララ」が、H24年2月17日に亡くなりました。
■約14年にわたり袖西小の"顔"だった「じんぐう」が、H25年2月24日に亡くなりました。
◎現在は、H24年10月に入学した「モモ」「リリ」が元気に過ごしてます


袖ヶ浦西小学校
習志野市立袖ヶ浦西小学校
〒275-0021 千葉県習志野市袖ヶ浦1-1-1
電話:047-451-2423 FAX:047-451-2424 
メールアドレス:soden@nkc.city.narashino.chiba.jp
2013.3.5
袖ヶ浦西小学校 校長に、「道路のすぐそばの狭いスペースで飼育するような、むごい一生を過ごす鹿をこれ以上増やさないでほしい。今後、香取神社から、鹿を譲り受けないでほしい」と要望したところ、
「45年前から飼育をしており、子供たちも喜んでいて、適切な飼育をしている。シカの飼育をやめるつもりはない」、飼育状況については
「シカの飼育スペースは教室一個分ぐらい。床はコンクリート。シカの生態にあった、牧草などを十分に与えている」
2年で死んでしまったシカについては
「死因を調べてもらった。明確ではないが、ビニールが胃の中にあり、食べ物による中毒だと思われる」
シカの繁殖について確認したところ
「そういった計画はない」
香取神社でどういった飼育をしているか知っているかについては
「知らない」
コンクリートの上で、不自然な状態で飼育されているシカを見るより、野生の動物を見たほうが子供の教育に良いのではないか、といったところ
「一度見学に来てください」とのこと。

香取神宮
香取神宮
〒287-0017
千葉県香取市香取1697
電話:0478-57-3211 FAX:0478-57-3214
メールアドレス:info@katori-jingu.or.jp
2013.3.7
香取神宮へ飼育方法の改善を求めたところ、十分な飼育ができていないことは承知されていましたが「鹿を飼うには費用がかかる」とのこと。
また「こういった電話やメールが多いため、鹿の飼育をやめることも検討している」と言われたため、避妊去勢をするのか?と問うたところ「処分をするしかない」とのこと。避妊去勢できる医者を探して紹介するので殺処分は視野に入れないでほしいと言ったところ「手術のために誰がどうやって鹿を捕まえるのか?どれだけのお金がかかるのか?そのようなお金が用意できない」
また鹿は家畜伝染病予防法の対象動物政令で定めるその他の家畜)ですが、香取神宮において家畜伝染病予防法に基づく定期報告がなされているのかを聞いたところ、「当局より定期報告書を提出するようにという勧告があった」とのこと。
2011年に家畜伝染病予防法が改正され強化されたので、定期報告するようにという知らせがあったものと思われます。定期報告書には「飼養衛生管理基準の遵守状況」に関する報告も含まれて折り、その中には『飼育する動物に飲用に適した水を与えているか』『動物に異状が確認された場合には、速やかに獣医師の診療を受け、又は指導を求めているか』『毎日動物の健康観察を行っているか』などのチェック事項があります。この定期報告が義務付けられることで香取神宮の負担は大きくなるでしょう。「処分」ということを香取神宮は口にしましたが、それはあくまで抗議に対する買い言葉であると思いますが、今後香取神宮の負担が大きくなることを考えると、可能性がゼロとは言えぬ気もします。

鹿の避妊去勢をしてくれる獣医を調べたところ、オスの場合5000円程度(メスなら1万円程度)かかるとのこと。ただし体重を量る機器、手術台の用意、鹿を押さえつける人の確保など課題が多いことがわかりました。

2013.3.13
香取神宮に再度問い合わせたところ、メールや電話での抗議が多く入ってきており(袖ヶ浦西小学校からも問い合わせがあったそうです)、一方的だと思われるものも少なくないが、今後の飼育方法についてはできるだけのことをやっていかねばならないと考えている。獣医とも話をして避妊去勢についても視野に入れている(どれくらい費用がかかるかご存知でした)。また他のところに鹿を譲渡することも検討している。(前回言われていた「処分」については、「鹿は神の使いであり行わない」とのこと)
また鹿に世話が行き届かない時もあったが、現時点では酷い状態にはない、とのこと。
電話番号を言い、避妊去勢をされるのにお金が足りないというのであればカンパをするので連絡をしてほしいと伝えました。

2013.4.15
香取神宮に電話して、チモシー(牧草)を送りたいのだが、食べさせてあげてもらえるか聞いたところ、「いいですよ」とのこと。チモシー30kgを注文。
現在鹿は12頭いるとのこと。
香取神宮では、他の神社にも相談して、オス・メスの別飼を考えているとのこと。
また「動物愛護管理法に対応した飼育方法をしなければならないと考えている。」とも言われていました。





2013年の9月から、改正された動物愛護管理法が施行されています。基本原則の第二条には、
何人も、動物を取り扱う場合には、その飼養又は保管の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で、適切な給餌及び給水、必要な健康の管理並びにその動物の種類、習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行わなければならない
という文言が付け加えられています。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/laws/nt_h240905_79_3.pdf
香取神社の現行の飼育方法は、これに反するものです。

また、改正された動物愛護管理法では、非営利で動物を展示飼育したり、動物を保護している愛護団体などは、あたらしく決められた「第二種動物取扱業」として、登録をしなければならなくなりました。
鹿を飼育している香取神宮は、第二種動物取扱業(※)の対象になりました。
学校飼育動物については、第二種動物取扱業の対象になりません。学校飼育動物は、「学校が飼っている」つまり私たちがペットを飼っているのと同じ解釈になるからだそうです。

第二種動物取扱業の範囲
① 飼養施設:動物の飼養施設は、人の居住部分と明確に区分できる場合に限り、少頭数毎にその飼養保管を別に委託する場合を除く。
② 対象:非営利で譲渡、保管、貸出し、訓練、展示を業として行う者
※非営利の競りあっせん業、譲受飼養業は対象としない。
③ 飼養頭数の下限
ア 大型動物(牛・馬・豚・ダチョウその他それと同等の大きさを有する哺乳類、鳥類)及び特定動物:合計3頭
※概ね大きさ1m以上(哺乳類は頭胴長、鳥類は全長)のものを想定。
イ 中型動物(犬・猫その他それと同等以上の大きさを有する哺乳類、鳥類、爬虫類。ただし大型動物は除く。):合計 10 頭
※概ね大きさ 50cm~1m 程度(哺乳類は頭胴長、鳥類及びは虫類は全長)の動物を想定(但
しヘビにあっては概ね全長1m 以上)
ウ それ以外の動物(哺乳類・鳥類・爬虫類):合計 50 頭






けいれんする鹿
2013.8.17
kagiさんからの報告の抜粋です。

「今日、香取神宮に、シカ達に会いに行ってきました。
変色した藁が散乱していて、鹿たちは落ち葉を食べていました。
一頭だけ『鹿の家』のなかでじっとしている子がいて、みんなが食べているのを見るとゆっくり出てきたのですが、少し食べてへたってしまい、わき腹が痙攣していました。そしてまたヨタヨタしながら『鹿の家』へ戻っていきました。
歩き方が明らかに、他の鹿とは違っていたので、元気がないことが分かります。『鹿の家』に一頭だけぽつんといます。
早くきちんと治療を受けさせてあげてほしいです。
お腹がややふっくらした体格が普通の鹿もいましたが、お腹ゲッソリの鹿もいて、食べている時の様子見ると、力関係なんだなと思いました。
きちんと食べ物が与えられているのか、医療を受けているのか確認できず心配です。
柵内には木一本なく、何もないところに閉じ込められてストレスだろうと感じました。」

「具合が悪そうで、一頭だけ隅っこでうずくまってました」
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「皆が食べ始めたので、ヨタヨタしながら歩いて出てきたけれど、へたり込んでしまいました。少し食べたけれど、食べなくなって痙攣起こしてました。」
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「またヨタヨタしながら戻っていきました。歩き方が明らかに、他の鹿とは違っていたので、元気がないことが分かります」
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「一頭だけぽつんと。
早くきちんと治療を受けさせてあげてほしいです」
5 (1)

Kagiさんは、痙攣してへたってしまった鹿のことが心配で獣医師に聞いてみたそうです。
獣医師の方は「みてないのでなんとも言えないが、痙攣は普通の状態ではないし、なにかしら具合が悪いと思われる」とのことだったそうです。どのような食べ物を与えればよいのかなどのアドバイスをもらいましたが、香取神宮の方は「けいれんした鹿はいない」と言われているそうです。


Kagiさんを中心に「香取の鹿愛護会」が結成されました。
http://katorishika.net/
ボランティアに参加していただける方は、どうぞご連絡ください。

角切はしません
2013.9.10 
kagiさんが香取神宮の担当者へ角切をお願いしたところ「申し出をお断りします」とのことだったそうです。
以下kagiさんの記事より抜粋。
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芝地や樹木のない、柵のなかで暮らしている香取神宮の鹿
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木陰がなく、暑かったのか水のみ場にすっぽりはまっている鹿。小鹿は近づいて水が飲めないので、ぬかるみの水をなめていました。


香取神宮の担当者より、「申し出をお断りします。」
「確かにリスクはないし、あなたの言っていることは正しい。でも、お断りします。」
「保健所と話し合って飼育していきます。
改善というより、これで何十年と飼ってきた。問題があるかないかは神宮が決めます。」・・・と言われました。

角は皮が剥がれて、もう完成しています。
今月から繁殖の時期で、雄同士の喧嘩も始まっていました。
食べ物を得るために、我先にとぶつかっていく雄鹿に、ドンと体当たりされて、追いやられる雌鹿もいました。
何も対策打たなければ、怪我します。時間がないと伝えました。

怪我する鹿がでるのは、過去の経緯からも明らかです。
獣医師さんに聞きましたら、「狭い柵の中でそんなにもいて、しかも食べ物が十分じゃないときてる。それでなくても繁殖期はオス同士喧嘩するものだからね。除角しなければ怪我は起こります。」と言われました。

避妊去勢手術をしなければ、来年にはまた小鹿が誕生します。
餌が足りなくて、栄養状態が改善されていない、さらに角で怪我する可能性がある状態では、体力のない子鹿が生きのびるのは大変だろうと、これまた容易に想像がつきます。

現に、重態なのに問題ないと放置されて亡くなった小鹿がいました。
怪我しても治療されず亡くなった鹿がいました。
これは誰がみたって問題じゃないかと思うのですが。
対策を急いでほしいです。

除角も手術も鹿を抑えるのは大変だと担当者の方が言っておられ、私も角きりの為に鹿を抑えている姿を見たことがあるので、大変だろうと思っていたんです。
実際するとなったら、どういう方法になるのか、どんな準備が必要か獣医さんや鹿を飼養している方々にアドバイスを求めました。
すると、奈良のように山も街中も自由に歩き回っている鹿を捕まえて角切りする場合は、吹き矢で麻酔をかけ→眠ったところを捕獲→トラックに載せて鹿苑に運び→角切り→翌日鹿苑から放す・・と少々大変なのですが、神宮の鹿は元々柵内にいますので、麻酔→角切りだけです。
カラス等に襲われないように、ネットなどで守ってあげる手間を入れても、奈良ほど大変ではないということが分かりました。

獣医師さん曰く、既に関わっている担当獣医さんがいるところには勝手に入っていけないが、手伝いはできる。
動物の所有者の許可次第というお話でした。
だからやろうと思えばできる、怪我の防止も増えすぎないように繁殖制限することも可能ってことなんです。

自然で暮らす鹿は角きりなんて行わないので、必要ない?
でも、全く環境が違います。
自然の中で暮らす鹿は、衝突を避けるために縄張りに近づかないようにしたり、逃げることができますが、柵の中ではそれは困難です。
それに、食べ物が十分あれば衝突は減ると思いますが。
まるで環境が異なるのに、自然の鹿に角きりなんて必要ないから、神宮の鹿も必要ありません。というのは違いますよね。。

角切りはしない、避妊去勢手術もしない。必要ない。申し出もお断りします。と言われました。
なんとか申し出を受けて頂きたくて、お願いし続けたところお返事は一ヶ月待ってください。ということになりました。

鹿たちが怪我しないように祈りつつ、お腹空かせた鹿たちにこれからもできるだけ食料を届けます。
私は週一ですが、有志の方が行ってくれるし、様子を見てくださる方はまだ他にいるので、皆で異常がないか見守っていきます。
保健所の方も過去に起きた悲しい出来事を二度と繰り返さないよう防止の為の提案をしてくださっています。


2013.9.27 
香取神宮よりKagiさんへ電話があったそうです。「除角も避妊去勢も申し入れを受ける方向で進んでいる。来週、保健所からの要望書を以て、上司に上げる」とのこと

2013.10.4 
香取神宮よりKagiさんへ「今月中に角切・去勢を行う」とのこと
※鹿は秋に交尾、初夏に出産します。繁殖期に、鹿のオスはより自分の子孫を残すために、角を木の幹などで鋭く砥ぎ、他のオスとの争いに備えます。その角で鹿同士が突き合って死傷したり、人を傷つけるこことがあるため、奈良公園や宮島では9月下旬~10月初旬に「角切」が行われています。

2013.10.5
雌鹿が一頭変死
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死んだメス鹿のそばへ近づいては離れ、近づいては離れして心配そうにみていたそうです。
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泥の水溜りに浸かるのは嫌なはずなのに、何度もこうして見に来ていました。
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メス鹿が運び出されてからも、「鹿の家」の周りをウロウロしている鹿たち
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家畜保健所に送致の上、解剖処置が行われましたが、死因が特定できなかったそうです。

2013.11.1
11月になりましたが、まだ角切も去勢手術も行われていません。
(Kagiさんは何度も香取神宮へ餌を運び、鹿の様子を見、神宮の担当者への要望を続けています)

2013.11.23
まだ角切も去勢手術も行われていません。

地面の状況も、鹿の家も狭いままで、雨風をよけるところはありません。
泥と糞尿が入り混じった中にシカ達がいます。雨が降ると地面には水溜りができます。この時期は寒く、冷たいでしょう。
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2013.12.28
13頭いるはずのシカが、12頭しかいなくなっているそうです。子鹿が一頭亡くなっていることが判明。
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亡くなったのは、この子鹿だそうです。
以下、2014.1.11の香取の鹿愛護会の記事より抜粋
「前回(2013.12.28)訪問した時は、真っ暗だったためどの子が亡くなったのか確認できませんでしたが、心配したとおり小鹿が一頭いませんでした
昨年生まれた命はたった半年で、逝ってしまいました。
反芻動物なのに、本来の食べ物である芝を食べることができず、たまに持っていく牧草や野菜でしのぎ、雄同士の喧嘩に巻き込まれ、怪我をし、雨風が酷くても小屋に入れず外で丸くなり・・・本当に悔しいです。
過去の写真を見ながら涙が出てきました。
頑張っていたのに、改善が間に合わなかった。。
自然界では厳しい環境下で、淘汰される命もあります。
でも、人が飼っている、命を預かっているにもかかわらず短期間に亡くなることについて、悔しさでいっぱいです。一生懸命に生きたのに守ってやれなくて申し訳ない思いでいっぱいになりました。」

香取神宮側は「鹿の数は減っていない」と答えているそうです。
この時点でまだ、角切・去勢は行われていません。

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地面も改善されていません。
雨が上がった後も地面のぬかるみが続き、シカたちはこの糞尿の入り混じった泥水を飲んでいるそうです。
シカの入れられているフェンスの中からは、悪臭がただよっています

2014.1.16
香取市の保健所へ、シカが一頭減っているようだが、家畜伝染病予防法上、問題があるのではないか?確認してほしいと連絡したところ「家畜伝染病予防法については、家畜保健衛生所の管轄になる」とのことでした。
しかし、香取神宮は第二種動物取扱業の届出をしており、その観点からヌカルミの改善や角切の指導を、保健所からおこなっているそうです。Kagiさんから「シカの数が減った」との報告を受けて、香取神宮を訪問され、たしかに12頭しかいないことを確認した、とのこと。

2014.1.18
香取神宮に電話して、シカの担当者に何点か確認しました。
角切はしているのか?
「していない。大学の農学部に依頼しているが、云々」
雌雄別飼いすると、1年ほど前に言われていたが、されているか?
「していない。雌雄別飼いするための建物の見積もりを取っている、云々」
一頭減ったと聞いたが、事実か?
「減っていない。」
実際にフェンスのところへ見に行ったのかと聞くと「見ていない」とのことなので、見に行っていただきました。
「一頭減っていました」とのこと。用務員さんに確認したところ昨年12月中旬に小鹿が一頭亡くなっていたそうです。
死体はどうしたのか聞くと、敷地内にすでに埋めた、とのこと。死因の究明はどうするのか?と聞くと
「遺体は3日以内に家畜保健所へ持っていかねばならず、もう無理だ」とのこと。




その後の香取神宮の鹿たちの様子については
香取の鹿愛護会(kagiさんが発足)のブログをご覧ください。
http://katorishika.net/wp/



*****************
2015.3.8
ずっと行かねばと思っていた香取神宮へ行ってきました。
雨でした。
雨のときはどうなるのかが分かったので、雨でよかったです。
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鹿のボランティアの方たちが「前より泥マシになったね~」とほっとしたように話をしてて「え??これでマシ??!」と驚きました。長靴はいて歩いて、ずぶずぶ泥に足がとられます。でも以前がどのようなのだったのかをビデオでみせてもらって、たしかにかなりマシになったのだと分かりました。以前はふくらはぎまで泥で埋まるくらい。そこを鹿たちは歩いていました。蹄の病気になる鹿もいたそうです。

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雨の中もくもくとボランティアの手で泥の掻き出し、泥水の流れる通路を作ったり、餌をきりわけたり、ネコ車で土を運んできたりの作業が進められました。
体は泥まみれになるし腰は痛いし、重労働です。
暗渠の埋め込みもボランティア方がしてくださったそうです。現在の「鹿の家」には全部で12頭いる鹿が入りきらないため、ボランティアの方たちはもう一棟の建設も進めています。

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2年前に香取神宮の鹿の問題を知り、何とかできないかと立ち上がった鍵元さんは、関係機関と折衝を重ねて、ここまでの改善を成し遂げました。
鹿たちは前のように一日チリトリ一杯分の餌だけではなく、牧草や野菜、おからなどが食べられるようになりました。「鹿園」のとなりには何ロールもの牧草サイレージが積み上げられていました。左側には香取神宮により餌場の屋根が取り付けられ、ボランティアの方の手で樋や餌箱が設置されました。

飼育者である香取神宮が主体となってもっと鹿の飼育環境改善に動いてくれたらいいのに、と思わざるを得ませんが、鍵元さんたちの働きかけのおかげで変わってきているようです。帰りに社務所に挨拶に寄ったときに、去勢を行うことが決定していることを教えてもらい、ほっとしました。

昔は神社に神様の使い(神鹿)として鹿が飼われていたそうです。そのためか、香取神宮内の灯篭には、鹿の絵がそこかしこに描かれています。神のような扱いは求めませんが、人の飼育下にある以上、5つの自由は守られなければならないと思います。

香取の鹿愛護会
ボランティア随時募集されています。
http://katorishika.net/



メモ souken
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