「殺処めに分ゼロ」で苦しむ動物たち

  • Day:2016.09.17 16:16
  • Cat:犬猫
最近、国も自治体も著名人も国会議員も、「(犬猫の)殺処分ゼロ」を掲げるところが増えてきた。
「殺処分ゼロ」スローガンとしては最適だし、世論に訴える力強さがある。
もちろん私も殺処分ゼロに賛成だ。

しかし、「殺さないこと」だけに目を向けることは非常に危険なことでもある。
自治体が犬猫の引き取りを拒めば、数字上は殺処分ゼロを達成できる。
しかし引き取りを拒まれた犬猫がどうなってしまうのかは闇の中だ。



朝日新聞Webニュース
犬猫引き取り業者、書類送検へ 劣悪環境で飼育した疑い
2016年9月3日

http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20160902003185.html
名称未設定 1
業者が飼育する犬。トタン小屋の中に並べられた二段重ねのケージで飼われていた=矢板市


 犬や猫を劣悪な環境で飼育して虐待していた疑いがあるとして、栃木県警は今月中にも動物愛護法違反(虐待)容疑で、同県矢板市の犬猫引き取り業者を書類送検する方針を固めた。業者側は「たたいていじめたわけではない。悪いことはしていない」と虐待を否認している。

 県警はこの業者を8月10日に家宅捜索し、売り上げ計算書や売買記録などを押収した。引き続き業者から事情を聴いているという。

 捜査は、公益社団法人「日本動物福祉協会」(東京都品川区)が今年4月に行った刑事告発がきっかけだった。告発状は、汚物の処理などの管理を十分に行わずに犬と猫計19匹を劣悪な環境に置くなどの虐待をしたとしていた。

 告発状によると、協会職員や獣医師が視察したところ、2015年12月10日~16年1月17日までの間、排泄(はいせつ)物が堆積(たいせき)した過密な環境に犬や猫が置かれ、適切に餌や水を与えられていなかったり、病気やけがを放置されたりしている様子が確認されたという。

 業者の男性(61)が、重篤な症状の猫について「このまま放置すれば死亡する」と言い、飼っている犬や猫に対しては「餌代がかさむから早く死んでほしい」などと口にしたという。

 8月半ば、告発された業者を訪ね、男性に犬舎を案内してもらった。現場は山林を走る県道沿い。男性が「5メートル四方ほど」と紹介するトタンぶきの小屋に、縦横45センチ、奥行き60センチ程度のものを中心に、大小様々なケージが並んでいた。純血種の犬が25匹で、多くが老犬。猫はいなかった。

 男性が説明する。「この犬は若いから、すぐに引き取り手が決まる。逆にこっちは年寄りだから、どうかなあ」。10歳近い老犬で目が白く濁っていた。

 男性によると、子を産ませて高齢になった犬や猫をブリーダー(繁殖業者)から引き取っている。「去年の冬は犬猫合わせて150~200匹を飼っていた」。一匹あたり1万~3万円程度の料金を受け取り、引き取り手を探しながら飼育するが、見つからず死ぬまで飼う犬もいるという。男性は言う。「俺が引き取らないと、犬や猫は行き場がない」

 2013年施行の改正動物愛護法で、行政がブリーダーなどからの犬猫の引き取りを拒否できるようになった。安易に行政へ持ち込ませず、殺処分数を減らすのが目的だ。ただ今回告発した団体などによると、売れ残るなどした犬猫の行き場がなくなり、より多くの犬猫が引き取り業者に流れたとの見方もある。

 県動物愛護指導センターによると、県内の動物取り扱い登録施設のうち営利目的で100匹以上飼育しているのは昨年度末で約25施設。毎年定期的に立ち入り調査をしている。告発された業者も対象で、今年も3度訪問し、口頭で改善事項の指摘などをしたという。(直木詩帆、伊吹早織)
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生きた牛に火をつけて燃やすお祭り

スペインでは、毎年4万以上の牛が、闘牛や祭りで殺されています。


トドデラベガ

そのお祭りのひとつ「トロデラベガ」毎年、スペインで行なわれています。
2012年も行われました。

2012年度動画


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大勢で牛を追い、いじめて殺す、この恥ずべき祭りは、毎年9月第2週に開催。

馬に乗った男たちが、雄牛を追い回し、最後は槍で刺し殺す。
町の聖母に敬意を払うのが目的で、始まったとされる儀式。
スペインで最も古い祭りの一つに数えられています。


トロジュビロ

スペインでは、他にもさまざまに、牛が祭りに使われます。
毎年11月の第2週、火をつけられて、逃げ回る牛を皆ではやしたてる
トロジュビロ」がおこなわれています。
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動画 


トロジュビロ祭では、まず雄牛の角に、タールを染込ませた2つのたいまつがくくりつけられ、火をつけられます。
牛は、逃げ、目と顔が焦げ、壁にぶつかったりする。
群衆は拍手喝采!
何時間かの痛みの後、炎症によって目は見えなくなり、雄牛は殺されます。
死に絶えた牛の肉は、住民に分け与えられ、それを食べると子供を授かるなどの御利益があるといわれています。


「牛祭りを続けるなら、スペインへ旅行へ行かない、スペインのものは買わない、やめてほしい。人間の圧倒的な力に、異議を言えない牛がむごい。」
2011年11月のトロジュビロ前に、このような残酷な祭りを止めてほしいとスペイン大使館へFAXで要望。(日本語で)
要望先     
〒 106-0032  東京都港区六本木1-3-29
Tel: 03-3583-8531/2
Fax: 03-3582-8627
Email: emb.tokio@maec.es


FAXに対する返信

『2011年10月21日、東京
拝啓 スペインのお祭「トロジュビロ」についてのファックス確かに受領いたしました。
また、スペインの関係機関に本件伝えましたこと併せてご報告いたします。
動物虐待を伴うお祭はここ最近スペインの動物愛護団体や社会全般からも非難を受けておりますが、何世紀も続いている伝統的な祭事でもあり、主に小さな村で行われております。
反対の立場を促すには、重大なケースに対してはその撲滅を図り、またこの伝統行事がまだ続いている村では、住民にその残虐性を自覚させるキャンペーンを行うなどがあります。
最後には動物の尊厳が守られることでしょう。
敬具
エンリケ・アソレイ
公使参事官
駐日スペイン大使館』


しかし2011年も、例年通りトロジュビロは行われました。

2011年度動画


2011年12月7日
スペイン大使館へ再度FAXで「なぜ牛に火をつける祭りが許されるのですか?動物虐待であるとして取り締まっていただきたいです」などと要望(日本語で)。




2012年10月30日
スペイン大使館へ電話した、「去年トロジュビロをやめてほしいと要望したものだが、今年も行なわれるのか」問うたところ、今年も予定通り行われるであろうとのことでした。

2012年11月10日
予定通り行なわれました。
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http://www.dailymail.co.uk/news/article-2232031/Toro-Jubilo-The-grotesque-Spanish-bull-burning-festival-animal-rights-campaigners-want-banned.html


2012年11月16日 
スペイン大使館へ再度FAXで「この祭りをやめて欲しいという願いを、関係機関へ伝えてください。」などと要望(日本語で)。

2015年11月
Medinaceli toro jubilo 2015
 


トロジュビロを止めさせるための署名
→ http://www.thepetitionsite.com/1/firebull---stop-the-burning-of-live-bulls/


毎年牛祭り闘牛やトロジュビロ、トロデラベガ、牛追祭りなど)
で殺される牛は4万以上。





闘牛
『闘牛の牛は、できるだけ人間とは接触させず、荒々しい野生の本能を失わないように育てます。その身体能力は凄まじく、人間がそのまま立ち向かえば非常に危険で、それこそ闘牛士は命がいくらあっても足りないのです。そこで、闘牛場では、最初に牛の力を削ぐことに力を尽くします。プロテクターをつけた馬に乗った男たちが槍で牛を突くのです。この槍はあまり深く刺さらない仕掛けになっていて、牛が死にかけるほど弱るのを防ぎます。しかし、槍で突かれた牛はかなり力を失い、フラフラになりますから、それでは闘牛士が対峙しても面白くないのです。そこで、カラフルな装飾を施したモリを何本も牛の身体に打ち込みます。これは、牛に痛みを与えて、一時的に興奮させ、元気にさせるために行うのです。その後で、闘牛士が布を振って牛をあしらいます。そして、頃合を見て、剣で刺し殺すのです。これでは、どんな牛でも闘牛士に勝つのは不可能です。つまり、闘牛士は99.9%の安全を確保してショーを行うのです。』
http://latename.blog113.fc2.com/blog-entry-112.html

2007年の世論調査では、スペイン国民の4人に3人が、闘牛には興味がないと回答しています。

スペイン国営テレビは、動物愛護団体の圧力や、高騰する放映権料、視聴率低迷などから、2007年、闘牛のテレビ生中継を2012年9月まで中止すると発表。(2012年9月に中継復活)

1991年 スペイン領カナリア諸島で闘牛禁止。
2011年 スペインのカタルーニャ自治州で闘牛禁止。
2016年9月11日 スペイン「闘牛は動物虐待」禁止を求め大規模デモ
(NHK NEWS web)
スペインの首都マドリードで、10日、闘牛は動物虐待にあたるとして、禁止するよう求める数千人規模のデモが行われました。
マドリードの中心部で行われたデモには、動物愛護団体のメンバーなど数千人が参加しました。通りを埋め尽くした参加者たちは「闘牛は文化ではなく、殺しだ」などと書かれたプラカードを掲げて行進し、闘牛の禁止を訴えました。
闘牛は、スペインの伝統的な文化で、貴重な観光資源ともなっていることから、保護する動きがある一方、闘牛士が観客の前でオス牛をやりで刺すのは「動物虐待にあたる」として禁止を訴える動きも活発になっています。地元メディアによりますと、反対の動きはこのところ強まっていて、5年前にはスペイン第2の都市バルセロナがある北東部のカタルーニャ州で闘牛が禁止されたほか、マドリードでは闘牛士を育成する学校への補助金が廃止されたということです。また、動物愛護団体がことし1月に行った調査でも58%の人たちが闘牛に反対の立場を示したということですが、全面的に禁止されれば、経済的な損失が大きいとの懸念もあり、闘牛をめぐる賛否の議論は今後も続きそうです。




過去45年間で、スペインの闘牛士4人が死亡、闘牛に使われた牛は134000頭が殺されています。

※参考 http://www.impactpress.com/articles/augsep03/best8903.html


メモ kitarak

「血統」のためのペットの悲鳴

  • Day:2016.08.23 21:37
  • Cat:
写真はフェイスブックより
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スコティッシュフォールド
耳が前に垂れ下がっていることが特徴的な猫。
見た目の「愛らしさ」からブリーディング(繁殖)が行われ、
日本では100,000~300,000円で販売されています。
しかしイギリスではスコティッシュフォールドの繁殖は法的に禁止されているそうです。

なぜか?
『スコティッシュフォールド同士を交配すると、多くの子孫が生後早期に歩行障害を示すことが判明。
発祥した猫は、変形や短縮した足を持ち、レントゲンですぐに判明するような成長板を傷害するような異常所見が得られる』
ことが分かったからです。
http://blogs.yahoo.co.jp/matubarahos/27770488.html?fb_action_ids=10200728424732466&fb_action_types=og.likes&fb_source=other_multiline&action_object_map=%7B%2210200728424732466%22%3A10150813575285332%7D&action_type_map=%7B%2210200728424732466%22%3A%22og.likes%22%7D&action_ref_map=%5B%5D
遺伝病です。
かわいらしいやカッコいい、見た目が特徴的なペットを作り出すために行われる、選択的繁殖が原因です。

耳の軟骨が正常でないから、耳が折れ曲がっています。
その「特徴」は全身に影響を及ぼします。


スコティッシュフォールドが遺伝的にかかえる「骨軟骨異形成症」はあらゆる軟骨に瘤を作らせ、四肢を腫れ上がらせ、かさぶた上の潰瘍を作らせます。骨軟骨異形成症を発症したスコティッシュフォールドは抱きかかえると嫌がるそうです。痛いからです。

猫よりもっと、選択的なブリーディング、近親交配が行われている犬では500種類の遺伝病が確認されています。
キャバリアは、脳の大きさが頭蓋骨より大きくなっているそうです。
安楽死せざるを得ない飼い主もいるそうです。
その痛みは想像に余りあります。

2012年放送 続・犬たちの悲鳴 ~ブリーディングが引き起こす遺伝病


2008年放送 犬たちの悲鳴 ~ブリーディングが引き起こす遺伝病



2016年7月29日
遺伝病のペットが日本で放置されているのはなぜか
http://diamond.jp/articles/-/97098?page=2

きっかけは、2016年5月26日の 朝日新聞朝刊に載った記事。
「ペットショップで買った犬が病気だった――。そんなペットに関するトラブルが後を絶たない。犬猫の飼育頭数が減少傾向に転じ、犬の販売頭数も減っているとされるが、国民生活センターに寄せられる相談件数はなかなか減らない」
 …で始まり、その一因は「高リスク繁殖」にあり、「見た目のかわいさだけを考えて先天性疾患のリスクが高まるような繁殖が行われている。消費者としては、様々な疾患が見つけやすくなる生後3ヵ月から半年くらいの子犬や子猫を買うことが、自己防衛につながるでしょう」という獣医師のコメントで締められていた。
「リスクが高まるような繁殖」って? 消費者は、飼わなければ自己防衛できるとして、先天性疾患(遺伝病)を持ったペットたちはどうなるの?
 気になって調べ出した。

 かつて日本獣医師会会長を務め、現在は2015年3月に発足した一般社団法人『犬の遺伝病研究会』の理事長をしている山根義久氏は話しだした。
「ドイツでは遺伝子をチェックし、子孫に高い確率で病気が発現しそうな、繁殖に向かない個体については、繁殖禁止です。日本はチェックをせず、人気の犬種を無制限に繁殖させています」
 日本のブリーダーは大概個人で、専門の教育機関もなく、誰でも簡単になることができるため、ドイツやイギリスのような動物愛護先進国と比べ、ブリーダーの質にはばらつきがあり、遺伝病や繁殖に対する知識も低い場合が多いという。
「動物愛護の点では、日本はとんでもない後進国ですよ。でもね、資金力が乏しいブリーダーたちに、責任を全部負わせるのは酷な話です。医学的な研究も進んでいない分野ですから。獣医師でも、遺伝病のことはあまり分かっていない」

驚くことに、法制化されたにもかかわらず、まったく進展していない事例もある。平成14年10月に施行された『身体障碍者補助犬法』だ。
「同法では、補助犬となる犬の遺伝病の診断についても、付帯事項で検討を進めることになっていましたが、進展していません。補助犬(特に盲導犬)を増やそうと取り組みを始めたのはいいが、育成期間が終了した後で、股関節形成不全、進行性網膜萎縮、特発性癩癇といった遺伝病が発症し、そこまでに費やした2年前後の歳月と200万円あまりの経費がふいになってしまう事態が考えられます。
 現状として、候補犬を選択する段階でこれら遺伝病に対する適切なスクリーニング検査が行われていないこと、さらに候補犬選択が行われる年齢では確定診断できない疾患があることなどが問題です」
 普通、「リスクの高い繁殖」と聞けば、「血が濃い」関係での近親交配が思い当たる。
ならば、悪徳ブリーダーを指導して近親交配を禁止し、徹底させればいい?
 あるいは、遺伝病を持つペットを販売しないよう、不届きなペットショップに対し、徹底した健康診断を義務付ければいいのか?

 否。そんな勧善懲悪で片づけられない3層の障壁が、この問題には立ちはだかっている。
 まず、第1に、ブリーダーが譲渡前に検査を受けようにも、多くの遺伝病は、検査法や診断法が確立されていないし、遺伝病自体の研究も進んでいない。
 第2に、獣医師やペットショップが、販売前に発見できる遺伝病は限られている。
 そして、第3に、生後4ヵ月~1年ぐらい経過した後の販売なら、病気の有無を見極められる確率は若干高まる。しかし現状は「消費者が求める、より小さくて、かわいい」生後45日からの販売が一般的で、平成25年に施行され、欧米では常識になっている「8週齢未満の犬猫を販売してはならない」という規制さえ、徹底されていない。
 8週齢未満で親兄弟から引き離された犬猫は、吠える、噛む、なつかないといった問題行動が多く、見た目のかわいらしさで衝動買いしたものの手におえなくなった飼い主が、動物保護センターに持ち込むケースが多く、殺処分が減らない原因の1つになっている。
 研究者、獣医師、ブリーダー、ペットショップ、そしてペットを飼いたい消費者(生命ある者を引き取るのに、この言葉は正直使いたくない。生命を消費する…いやな言葉だ)も、国を挙げて変わらなければ、この問題は解決できないだろう。

多くの獣医師は遺伝病を敬遠
筆者の愛犬も遺伝病で苦労

「獣医師の多くは、遺伝病と診断したとしても、飼い主さんに告げるのを躊躇する場合がある」
 山根氏はさらにこんな衝撃的な話をした。

「いずれも治療法が確立されていないため、治しきることはできません。症状を緩和させる程度の対症療法しかないのです。獣医師は何もできないので、多くの動物病院は遺伝病を敬遠します」
 実は、我が家の愛犬は生後7ヵ月の時、行きつけの動物病院で「エナメル質形成不全」という遺伝病であることを告げられた。すべての歯のエナメル質が形成されていないため、虫歯になりやすく、「普通にしていたらすぐに歯が全部なくなってしまうから気をつけてあげて」と。だが、気をつけてあげようにも、獣医師は歯をこまめに磨いてあげること以外、アドバイスはくれなかった。というかできなかったのだろう。ちなみにペットショップとの契約の際には、「いたって健康」であることを“保証”する獣医の診断書を渡された。今から9年前、まだ我が家の周辺に動物の歯医者さんはなく、相談に訪れた他の数件の動物病院も、「治療手段はない」と謝るばかり。ただ、1人の獣医師が2ヵ月後、「地域初の動物の歯医者さんが開業する予定があるから紹介状を書いてあげる」と提案してくれた。
 渡りに船とありがたく紹介してもらい、2ヵ月後、動物の歯医者さんの診察を受けた愛犬は、翌日さっそく半日入院し、全身麻酔下でエナメル質に変わる補填材を塗ってもらい、治療完了。治療費の合計は9万円。保険には入っていなかったので、懐はだいぶ痛んだが、お陰様で現在も歯は全部残っており、元気にもりもりドッグフードを食べている。
 一度の処置でなんとかなる病気で助かったと思う。それでも、1歳にもならないうちに歯が全部なくなってしまうかも…という宣告には震撼させられた。また、「先天性」と言われても、飼いはじめてから5ヵ月経っていたので、ペットショップに苦情を言うという発想も思い浮かばなかった。
 仮に言ったとして、「では同じ犬種の健康な犬と交換します」と応じられても困るし、ペットショップに返した場合、殺処分という悲劇が彼を待っていると想像するだけでも、いたたまれない。

わずか6歳で目が見えなくなったパグ
1歳で歯が全部なくなっていたチワワ

 改めて思い返すと、8歳で足腰が立たなくなり犬用の歩行補助器具をつけているコーギー、わずか6歳にして白内障を発症し目がほとんど見えなくなったパグ、1歳にして歯が全部なくなっていたチワワ…私の周囲だけでも、これだけの病犬がいる。
 飼い主たちはいずれも遺伝病だとは思っておらず(遺伝病ではないかもしれないが)、「腰に負担をかけるような運動をさせてしまったのだろうか」「栄養が足りなかったのだろうか」などと思い悩み、もっと注意してあげていればよかったと、自分を責めている。

 取材で出会った獣医師の中には、「ほとんどの獣医師は、遺伝病であるとは伝えないはずですよ」と明言する人もいた。

「この問題は、ペットショップとブリーダーが協力し、繁殖の現場から遺伝子病を減らしていくしかない」
『国際小動物医学研究所』の筒井敏彦所長は根っからの動物好き。取材の日、開口一番で話し出したのは、研究所近くの親水公園の鴨の話題だった
 国際小動物医学研究所(BioPlus)の筒井敏彦所長は言う。
 筒井所長は、日本獣医生命科学大学の名誉教授で、ペットの繁殖にまつわる研究を40年に渡って行ってきた人。
 同研究所は、大手のペット関連会社(株式会社AHB)が運営する世界でも珍しい研究施設であり、日本で唯一の小動物の繁殖障害専門診療所を併設。遺伝子病や感染病等の研究に加え、様々な検査・診断・診療・手術等にも対応するほか、特定の遺伝病を発症しない子犬子猫を世の中に広げるための遺伝子病検査や、契約する約3000人のブリーダーに対する啓蒙活動・情報発信等を行っている。
会員ブリーダーを対象としたシンポジウムの様子。年一回、全国各地で巡回開催し、カンや経験に頼らない、学術的で科学的な、正しい知識や最新情報の共有を図っている
 現在、ペットの流通ルートは3種類ある。
(1)契約ブリーダーから直接販売業者が仕入れ、消費者へ。(株式会社AHB)
(2)ブリーダーが犬猫をオークションに出品し、販売業者が仕入れて消費者へ。
(3)ブリーダーが直接消費者に販売する。
 主流は(2)のルートで約70%を占めている。

「遺伝病等の知識を積極的に学び、適正な繁殖をしている良質のブリーダーから、消費者が直接、ペットを購入するのがあたりまえになるべき」
 前出の山根氏はそう言っていたが、AHBのように、業者が研究から情報発信、遺伝子検査の実施までを請け負うシステムが普及すれば、国としての対策を待つまでもなく、問題は加速度的に解決に向かうような気がする。
「我々が10年かけて研究してきたことを、ブリーダーの皆さんに1年で伝えています。理解していただき、適正な繁殖ができるブリーダーが増えれば、問題解決は大きく前進するでしょう」
 とはいえ、取り組みはまだ日が浅い。AHB内でも、遺伝病を発症するペットはいるはずだが、その場合はどうしているのだろう。

「当社に殺処分という言葉はありません。診療所が引き取り、どんな症状であれ、愛情を持って終生飼養しています。社員が個人的に引き取っているケースも多いですよ」
 こうした同社の取り組みは明るいニュースだが、ペットを取り巻く環境には依然、闇がある。
 心ないブリーダーが、狭い場所でケージを何段も重ね、糞尿まみれの状態でペットを飼い、無計画な近親交配を繰り返している例や、動物保護センターから引き取りを拒否された犬猫が民間業者の手で大量に殺処分されている例、手術の練習台や輸血用として売却されている例等、悲惨な事例を挙げたらきりがない。
 全体としてのモラルの低さは、未熟な業界であることの証明とも言える。




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大阪市「天王寺動物園101計画(素案)」について意見を募集

大阪市「天王寺動物園101計画(素案)」について意見を募集しています。
(8月22日締め切り)
http://www.city.osaka.lg.jp/templates/jorei_boshu/kensetsu/0000368678.html

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写真は天王寺動物園のチュウゴクオオカミ(2015年撮影) 


天王寺動物園のマレーグマの常同行動(2015年撮影)

意見例


 
1.
該当箇所 
「魅力あるコンテンツの開発とその発信」について

意見
これ以上の動物の導入や繁殖の廃止を検討してほしい。
素案には「魅力的な動物の導入や繁殖」を強化、推進するとありますが、これ以上の動物の導入や繁殖はしないでほしいと思います。2015年、天王寺動物園に行きましたが、アムールトラ、鳥類、チュウゴクオオカミ、ベンガルヤマネコなどすべての動物が自然界とは比較にならぬほど狭く、無味乾燥な環境に置かれていました。マレーグマやシロクマは常同行動を続けていました。
飼育員の方はできる限りのエンリッチメントに取り組んではくださっているのでしょうが、とてもその配慮が行き届いているとは言い難い状況でした。これ以上動物を増やすことは、動物たちのさらなる福祉の低下につながると思います。
 
2.
該当箇所
「飼育管理機能の向上」について

意見
すべての動物に対してエンリッチメントを実施してほしい。
素案にあるように、エンリッチメントに努めることは、人の飼育下におかれた動物に対する最低限の配慮だと思います。ゾウなどの人気のある動物だけではなくすべての動物に対して取り組んでいただきたいと思います。
 
3.
該当箇所
「2つの経営目標 ~経常収支~」について

意見
経営目標の中に「将来的な動物園の閉鎖」盛り込むことを検討してほしい。
中米のコスタリカは、動物保護を理由に国内に2カ所ある国立動物園を来年閉鎖する計画を明らかにしています。計画によると、首都サンホセにあるシモン・ボリバル動物園は植物園として生まれ変わり、サンタ・アナ動物保護センターは公園に改修されるそうです。
地元のCNN系列局によると、これら2カ所で飼われる動物は野生に戻すか、自然保護区に預ける予定とのことです。
私もコスタリカの決断を支持しています。なぜなら動物園の動物たちは本来の生態や習性を発揮できない過酷な環境に置かれて苦しんでいると思うからです。動物園側にその意識がなかったとしても、動物園では、動物の社会は侵され、動物の尊厳は踏みにじられてしまっています。動物保護の観点から動物園の閉鎖という英断をしていただきたいと心より願っています。

引退した競走馬はどうなるのか?1

  • Day:2016.08.08 13:19
  • Cat:
2013年3月の農林水産省「馬関係資料」によると、
平成18~22年にかけて、乗用馬は、679頭増えています。
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一方、平成18年~22年にかけて、競走馬から登録抹消され、乗用馬に転用された馬は、中央競馬地方競馬合わせて、11,236頭です。
※サラ系はサラブレッド種、アラ系はアラブ種、ともに競走馬の種類です。
※平成18~22年に乗馬に転用された中央競馬のアラ系馬はゼロだったため、中央競馬のアラ系馬リストは載せていません。
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※「時効」というシステムは中央競馬にはないそうです


乗馬に転用された馬が、11,236頭いるはずなのに、
なぜ、乗用馬が679頭しか増えていないのか?
差がありすぎるのではないか?

青木玲氏の書かれた「競走馬の文化史」にはこう書かれています。

『(登録抹消された馬の行き先で)一番多いのは「乗馬」である。しかし、その大半が遠からず肉用になることは、関係者の間では暗黙の了解事項なのだ。もちろん、本当の乗馬になる馬も少なくないが、全体から見たら一部に過ぎない」
『つまり、いったん乗馬として馬を受け入れてくれる施設は、たんなる馬の終結地点で、そこから需要と供給のバランスで、馬の本当の運命が決まるわけだ』


競馬は夢、ロマン、といったような広告が見られますが、
馬にとっては、夢でもロマンでもない、早く走れなかったら肉にされる、過酷な現実です。

「日本では、毎年7500頭が競走馬として生産されるものの、うち6千頭はレースに使用された後は、一部は繁殖馬や乗用馬に転用されるが、大部分は処分される。役割を終えた馬は肉用として処分されるが、500頭あまりは全国に約20カ所ある養老施設に引き取られる」
(全国農業新聞2016.7.1)



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2009年に公開された、熊本にある、馬の屠殺場の動画



JRA競走馬研究所によると、競走馬の8割が胃潰瘍になっているそうです。
http://uma.equinst.go.jp/jiten/disease/index.html
そのための薬も開発されています。
競走馬として育てられる馬の病気には、他に「ソエ」というものもあります。「ソエ」とは、骨が出来上がっていない成長期の若い馬に、限度を超える調教を行うことで発症する病気です。強い痛み、跛行、重度になると亀裂骨折します。中央競馬では毎年1000頭が発症。http://t.co/VvILiApa

3歳馬の、菊花賞皐月賞などは、幼児虐待以外のなにものでもないのです。人間でいうと12歳。発育途中で骨が固まってない馬に、ハードトレーニングを積ませ、故障で体を痛めるまで、スピードの限界に挑ませます。

競馬用・乗馬用に馬はカスタムされます。
くら、蹄鉄、ハミ、頭絡、あぶみ。馬はさまざまな器具を取り付けられます。
馬を操るための鞭は馬を傷つけます。
「ハミ」は口という敏感な部分を利用して、馬を制御するためのものです。
ハミは口から頭部へと衝撃を伝え、痛みと損傷を与えます。


ハミ付き頭絡は虐待的な悪影響を及ぼすとして、タフツ大学獣医学部獣医外科学名誉教授ロバート・G・クック博士は、ハミなし頭絡を推奨しています。彼の研究によって、ハミが100以上の行動上の問題を引き起こしている事が証明されており、「ハミなし頭絡による操作は、ハミによる操作に比べてより安全で、より馬に思いやりがあり、より効果的なコミュニケーションを提供する」と結論付けています。
http://japanbb.info/free/drcook
引退した競走馬はどうなるのか?2
http://maypat01.blog.fc2.com/blog-entry-113.html





メモ veg